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2021年3月期第2四半期業績

クリヤマホールディングス、アジア事業は減収減益

商社 2020-11-17

 クリヤマホールディングスが11月13日に発表した2020年12月期第3四半期(1~9月)業績は、売上高が371億7,000万円で前年同期比12.7%減、営業利益が21億2,100万円で同19.2%減、経常利益が24億5,500万円で同7.6%減、純利益が16億7,700万円で同5.2%減となった。

 セグメント別にみると、アジア事業は売上高が188億5,900万円で同13.1%減、営業利益は19億3,800万円で同6.2%減。

 アジア事業のうち、産業資材事業は売上高が110億1,600万円で同15.1%減、営業利益は、14億5,600万円で同0.2%減。新型コロナウイルス感染拡大による生産停止や減産の影響を受け、中国を除く主要地域向けの建設機械、自動車向けの販売が減少した。

 スポーツ・建設資材事業は売上高が74億2,200万円で同8.8%減、営業利益が5億9,200万円で同15.8%減。オリジナル製品の「エンシン階段」をはじめとした鉄道施設等向けの販売が増加したものの、民間設備投資の市況が低迷したことが影響し、大型商業施設等向け「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)の販売が減少したほか、スポーツ施設で使用される「タラフレックス」(弾性スポーツシート)等の販売が減少した。

 その他事業は売上高が4億2,000万円で同28.2%減、営業損失は1億1,000万円(前年同期は9,600万円の営業損失)。政府による経済対策の効果から個人消費は一部持ち直しつつあるものの、新しい生活様式のもとで消費者マインドの回復ペースは依然として軟調なことから、「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の販売が減少した。

 北米事業は売上高が161億8,400万円で同11.1%減、営業利益は、8億7,100万円で同29.5%減。経済活動の再開が進んだことで需要は回復傾向となり、同社事業においても医療用チューブ、一般家庭向けのペイントスプレーホースなどが堅調に推移した。また、飲食店の営業再開に伴いレストランチェーンをはじめとした飲料用ホースの取り換え需要も増加傾向だったが、依然として続く感染拡大から、経済活動の回復は緩慢なペースにとどまり、売上高、利益ともに前年同期を下回った。

 欧州事業は売上高が21億2,700万円で同19.5%減、営業損失は1億1,400万円(前年同期は1億2,600万円の営業損失)。スペインとアルゼンチンに拠点を置くレイフラットホース・ノズル製造販売子会社は、各国におけるロックダウンの段階的な解除を背景に持ち直しの傾向にあったが、感染の再拡大を受けて規制を再導入する国々が増加し、生産及び販売活動の制限が続いた。消防機関向け、灌漑を含む農業分野向けの販売は堅調に推移したものの、新規感染者数の増加による先行きの不透明感から市場の低迷が続いた。

 また、2020年12月期通期連結業績予想については経済環境における不確定要素が多いため引き続き未定とし、業績見通しが可能となった段階で開示するとしている。

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