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2025年12月期第1四半期業績

クリヤマホールディングス、北米事業、欧州・南米・オセアニア事業は増収増益

決算 2025-05-14

 クリヤマホールディングスの2025年12月期第1四半期(1~3月)業績は、売上高が206億3,900万円で前年同期比3.1%増、営業利益が14億7,300万円で同6.1%増、経常利益が16億2,700万円で同6.9%増、純利益が11億6,400万円で同17.1%増だった。

 セグメント別にみると、アジア事業は、売上高が72億1,100万円で同0.9%増、営業利益が7億1,000万円で同18.8%減。

 アジアの事業のうち、産業資材事業は、売上高が41億5,900万円で同3.3%減、営業利益が4億3,900万円で同23.0%減。主要顧客である農機・建機をはじめとした産業用機械メーカーの生産台数が減少した影響を受け、尿素SCR用モジュール・タンクなどの部材や樹脂・ゴム製品などの販売が減少。船舶向け商材の販売は増加。また、中国では、景気低迷により建機の生産台数が軟調に推移したため、同国での関連商材の販売が減少した。利益については、ミトヨのグループ化に伴う費用を計上したことなどから減益となった。

 スポーツ・建設資材事業は、売上高が29億5,300万円で同11.7%増、営業利益が2億8,600万円で同16.3%減。スポーツ資材は、文教施設や公共の体育館における改修物件の需要を取り込んだことから、体育館用床材の販売が増加。建設資材は、鉄道施設の安全対策強化に伴う大型の改良・改修工事案件が前年同期に比べて少なく、鉄道関連商材の販売が減少したが、商業施設向け床材の販売が増加した。利益については、商品構成の変化などにより減益となった。

 北米事業は、売上高が117億7,100万円で同2.5%増、営業利益が9億5,100万円で同16.4%増。移転・拡張した米国本社・物流倉庫を軸に物流機能の最適化を推進することで、幅広い分野での各種ホース・継手の販売機会獲得および円安により増収。利益については、商品調達・保有在庫の適切な運営に努めたことで増益となった。

 北米事業をカテゴリ別にみると、産業用樹脂ホース「Tigerflex」は、農業、製造業、鉱業など、多岐にわたる関連分野での販売が総じてやや軟調に推移。特に農業関連の販売については、年初からの長引く寒気の影響もあり、減少した。

 高機能/汎用樹脂ホース・飲料用ホース「Kuri Tec・Accuflex」は、大手飲料メーカー向けを中心とした需要を取り込み、飲料用ホースの販売が高水準を維持し堅調に推移したが、汎用樹脂ホースの販売が減少した。

 ペイントスプレーホース・下水配管洗浄用ホース「Piranha」は、外壁塗装用ペイントスプレーホースおよび下水配管洗浄用ホースの販売は、大手販売先を含め需要の変動があったなかで、若干減少した。

 ゴムホース・その他は、低圧用および高圧用ゴムホースの販売は、産業関連や米国南部、メキシコ圏内のオイルガス関連が減少したが、建設関連の需要が堅調に推移したことで前年同期並みとなった。また、米国における消防用ホースの販売が堅調に推移した。

 欧州・南米・オセアニア事業は、売上高が16億5,500万円で同19.9%増、営業利益が2億900万円で同104.0%増。

 主力の「消防用ホース・ノズル」の販売は、欧州域内および南米地域における消防機関向けに底堅く推移し、南米のオイルガス関連向け販売が増加。また、北米事業との連携を強化し、米国消防機関向け「消防用ホース」の販売を増加させるなど、グループシナジー効果による生産稼働率の向上に努めたことで増収。営業利益については、アルゼンチンの子会社に対する超インフレ会計適用がマイナス要因となったが、トップライン拡大が寄与したことで増益となった。

 2025年12月期業績は、売上高が900億円で前期比15.5%増、営業利益40億円で同11.9%減、経常利益48億円で同8.6%減、純利益36億円で同1.6%増を見込んでいる。

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