PAGE TOP

AIによる配合生成技術を活用

横浜ゴム、ゴムの配合設計システムを独自開発、実用開始

タイヤ 2022-08-10

 横浜ゴムは7月、情報システム開発子会社のハマゴムエイコムの協力を得てAIによる配合生成技術を活用したゴムの配合設計システムを独自に開発し、実用を開始した。目標とするゴムの物性値を満たす配合をAIが提案するもので、人が考え付かなかった配合など新たな知見を得ることができる。開発のさらなるスピードアップやより高性能な商品の開発が期待できるとしている。

「HAICoLab」の概念図


 今回のシステムは同社のAI利活用構想「HAICoLab(ハイコラボ)」を推進するために開発。従来の配合物性値予測システムは、ゴムの配合設計パラメーターを入力することで予測される配合物性値をAIが出力するプロセスだったのに対し、配合物性値を指定するとAIが候補となる配合を生成し、目標物性値を満たすゴムの配合を提案することが可能となった。AIは数万件ものゴムの配合を学習しており、100種類以上の配合剤を組み合わせて候補となる配合を生成。その上で生成した配合の予測物性値と目標物性値とを比較しながら要求された配合を提案する。さらに、基準とする配合や用いたい配合剤の指定のほか、特定の配合を選択し、その周辺で配合データを生成することも可能。人とAIが協奏しながら新たな知見が得られるシステム設計とした。

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物