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買収したATGが大きく寄与

横浜ゴム、今期は増収増益見込む

タイヤ 2017-02-22

説明する野地社長


 横浜ゴムは今期、増収増益を計画している。

 同社が2月20日に発表した17年12月期業績見通しは、売上高が6,600億円で前期比11%増、営業利益が475億円で同12%増、経常利益が435億円で同11%増、当期純利益が300億円で同60%増。売上高は前期に比べ638億円増加する。タイヤ事業で244億円、MB事業で49億円の増収を見込むが、増収で最も大きな要因は昨年買収したアライアンスタイヤグループ(ATG)。ATGは今期、販売量で8%増を見込むことに加え、年間(前期は半期分)を通して業績に寄与する。そのため、ATG部分の増収額は345億円に及ぶ。

 営業利益は原材料価格の高騰で240億円(天然ゴム97億円、合成ゴム107億円、配合剤28億円、その他8億円)の大幅な減益要因となるが、価格や商品構成の見直しで128億円、販売量増加で83億円の増益を見込むなど、原材料価格高騰分を補っていく。「値上げは各市場でのポジショニングを意識しながら、見直しを行っていきたい」(横浜ゴム)。またATG部分でも33億円の増益を見込んでいる。

 16年12月期業績は売上高が5,962億円で前期比5%減、営業利益が423億円で同22%減、経常利益が391億円で同21%減、当期純利益が188億円で同48%減。売上高、営業利益ともに円高が響いた。

 MB事業は売上高が1,121億円で同8%減、営業利益が75億円で同29%減。売上高のうちホース配管は423億円で同8%減、工業資材は272億円で同5%減、ハマタイトは248億円で同7%減、航空部品は178億円で同13%減だった。

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