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女性管理職を25年に7%へ

住友ゴム工業、「ダイバーシティ&インクルージョン勉強会」を開催

タイヤ 2021-03-15

 住友ゴム工業は、「ダイバーシティ&インクルージョン勉強会」をオンラインで開催し、同社の女性活躍推進への取り組みを紹介した。(関連記事=『住友ゴム工業、「えるぼし認定(三つ星)」を取得』)

住友ゴム工業では女性社員も活躍


 同社では10年ほど前から女性社員の採用を継続。女性管理職比率は2010年には1.3%だったが、2020年には3.3%まで増加した。

 「ゴム産業の女性管理職比率である2.7%を上回ってはいるが、他業界に比べるとまだ低い。そこで2025年に女性管理職比率を7%にするという目標を設定した」(梅村理子人事総務部課長代理)

 今後は女性の管理職候補の増加と計画的育成が課題となる。社内調査では、女性は昇進に対して壁を感じていたり、そもそも管理職を諦めてしまっていたりする。2021年は女性が管理職を視野に入れたキャリアを描けるような取り組みを進めていく。

主な取り組み

 同社では女性活躍推進のため、数多くの取り組みを行っている。各部門の女性管理職によるアドバイザーチームを結成。活躍している女性社員の生の声を聞き、課題の発見や新たな提案に繋げている。また、先輩社員が後輩社員のキャリア成長を対話によってサポートするメンター制度や、育児や介護関係の制度を解説した「両立支援ガイドブック」の配布などを今年中に本格スタートする予定だ。

 この他にも、ダイバーシティについての解説動画の社内配信や、女性管理職を招いた座談会による相互理解の促進などを通じて、女性がキャリア形成において感じる不安の解消を目指す。

 梅村課長代理は、同社で活躍する女性管理職の声について、「管理職になって良かった。なりたいと思ってもらうために協力したいという声が多い。自分の影響力が後進の女性社員のためになると考え、やりがいになっている」と語る。

 また、中西恒彦人事総務部課長は「女性に対する配慮や尊重は大切だが、キャリア形成の妨げになってしまうこともある。この配慮は本当に社員のためになるのか?という視点を持って対応したい」と課題点をあげた。

新企業理念の浸透も

 同社は昨年12月に新企業理念体系「Our Philosophy」を発表し(関連記事=『住友ゴム工業、山本社長が年末会見』)、その中の「Vision(=ありたい姿)」として「多様な力をひとつに、共に成長し、変化をのりこえる会社になる。」を掲げている。

 同社は、女性活躍の推進に取り組むと同時に、この新たな理念の社内周知に注力し、全社的にダイバーシティへの理解を深める考えだ。

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