ウエットグリップ性能の低下をほぼ半減
住友ゴム工業、フラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブ NEXTⅢ」を発売
タイヤ 2019-10-25
住友ゴム工業は、従来のポリマーとは全く異なる「水素添加ポリマー」を用いてウエットグリップ性能の低下をほぼ半減するDUNLOPのフラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブ NEXTⅢ」を12月1日から発売する。発売サイズは1サイズで、希望小売価格は2万5,100円(税別)。

「エナセーブ NEXTⅢ」
「エナセーブ NEXTⅢ」には、バイオマス素材であるセルロースナノファイバーを世界で初めてタイヤに採用しており、低炭素社会の実現にも貢献する。
近年、MaaS(Mobility as a Service)の発展により、カーシェアリング、ライドシェアなど、車の所有から使用への転換が進む中、タイヤに求められる性能も変革を遂げている。
同社では「SMART TYRE CONCEPT」を掲げ、例えばタイヤの摩耗、経年による性能低下を抑制し、新品時の性能を長く持続させる「性能持続技術」や、商品ライフサイクル全体で環境性能を高めて循環型社会の実現に寄与する「ライフサイクルアセスメント(LCA)」を採り入れた商品開発を進めている。
今回発売する「エナセーブ NEXTⅢ」は、「SMART TYRE CONCEPT」の主要技術を採用した第一弾商品。これまでタイヤに用いていたポリマーとは全く異なる「水素添加ポリマー」を用いたことで、ウエットグリップ性能の低下を従来と比べてほぼ半減させる「性能持続技術」のコンセプトを取り入れている。さらに、高機能バイオマス材料であり、国が重点産業として推進している素材・セルロースナノファイバーを世界で初めてタイヤに採用し、「LCA」の観点から環境負荷低減にも貢献できるものとなっている。
■商品特長
ウエットグリップ性能の低下をほぼ半減=タイヤは使用による摩耗や経年により、新品時から性能が低下する。同社は独自のAI技術「Tyre Leap AI Analysis」と新材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を駆使し、タイヤの摩耗や経年による性能低下のメカニズムを分子レベルで解明。新しいポリマー「水素添加ポリマー」をタイヤで初めて採用することで、ゴム内部の分子の強い結合力と切れても戻る結合が実現でき、ウエットグリップ性能の低下を従来品と比べてほぼ半減させている。
LCAの視点に立った環境性能=「エナセーブ NEXTⅢ」は、高機能バイオマス材料であるセルロースナノファイバーを世界で初めてタイヤに採用。日本製紙のセルロースナノファイバー「セレンピア」を採用し、ゴムへのコンパウンディングには三菱ケミカルのカーボンブラックマスターバッチの製造技術を活用することで、高次元でセルロースナノファイバーが分散したゴム材料を開発。これによりタイヤの周方向と径方向の剛性のコントロールを実現しながらも原材料の側面で環境性能を高めている。
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