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安全と作業レベルの向上はかる

住友ゴム工業がTB作業コンテスト実施

タイヤ 2016-09-26

実技試験

実技試験


 住友ゴム工業は9月11日、ダンロップタイヤ東北「タイヤランド仙台東」(仙台市若林区)で、トラック・バス用(TB)タイヤの作業コンテストを開催した。このコンテストは、「安全で確実、しかも効率的な作業の徹底と標準化を図ること、また作業従事者の作業レベル向上とモチベーションを高めることを目的に2010年に開始した」(志賀美也リテール部長)。今回で7回目を迎え、全国のダンロップタイヤ販売会社10社から選抜された10人が出場した。

 コンテストでは、はじめに審査委員長の志賀部長が「作業は商品である。作業レベルを向上させるとは、商品価値を高めることと同じだ。価値を高めるための3要素は、技術力、知識、お客様への対応力。日ごろからこれをしっかり意識して作業に取り組んで欲しい」とあいさつした。

 審査は筆記試験と実技。実技は10トントラックの右後輪タイヤがパンクしたという想定で行われ、右後輪の中からパンクしたタイヤを特定し交換するというもの。安全、確実、効率、点検・清掃などをポイントに審査が行われた。各地区の選考会を勝ち抜いてきただけに出場者は皆キビキビと作業を進めた。

 審査の結果、ダンロップタイヤ東北・タイヤランド郡山の下川孝史さんが優勝した。下川さんは「高い評価を頂き、光栄に思う。現場に戻ったら、より多くのスタッフに技術を指導・伝承し、安全・確実・効率的な作業の浸透に貢献したい」とコメントした。

 住友ゴム工業は、TB作業のレベル向上に積極的に取り組んでいる。同社では08年にTB作業マニュアルを発行、13年にはTB作業プロジェクトを発足した。このプロジェクトには販社から20人、本社から12人、計36人が参加し、TB作業の価値向上について議論を重ねている。

 14年にはTB作業社内認定制度T3(TB TECHNICAL TRAINER)を導入した。これはTB作業技術の向上と伝承・安全作業推進により作業事故を撲滅するため、ダンロップ公認の作業指導者を認定する制度。T3は全国に約200人おり、今回のコンテスト出場者は、その中から選抜された作業員たち。

 また今年から、ダンロップタイヤ販売店(DTS)向けTB作業研修会を実施、これまでに全国5カ所で開催している。T3認定制度もDTS店にまで展開し始めた。将来的にはTB作業コンテストの対象をDTS店にまで拡大する予定だ。

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