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経常利益は5億円、3期ぶり復配

ムーンスター16年6月期業績は売上高が2桁増

その他 2016-10-18

 ムーンスターの第89期(2016年6月期)業績は売上高が393億9300万円、前期比10.8%増と2ケタの増収となった。重点ハウスブランドが好調で布靴部門が12%増だったことに加えてコンバース、ニューバランスが引き続きスニーカー人気に支えられ2ケタ増だったことが効いた。

 利益面ではジュニアシューズなどの価格是正と、新価格で提案した新商品の売り上げ効果で、営業利益が2億4800万円(前期は1億1100万円の損失)と改善、経常利益も5億2200万円と大幅増。当期純利益は15年10月にニューバランスジャパンの持株を売却、その利益を計上して18億7100万円。これにより3期ぶりの復配(1円)を決めた。

新価格商品の比率高める

  猪山渡ムーンスター社長の話=当社のフットウェア事業は、主力の布靴事業が売上高で前期比12%増の218億円となった。子供靴のスーパースター、キャロットの価格アップと婦人靴EVE、量販用スニーカーのサプリストの売上高増が寄与した。また、仕入れ商品のコンバース、ニューバランスは引き続き好調でともに2ケタ増、両ブランドでの売上高は120億円台になっている。

猪山社長

猪山社長


 利益面では、布靴の売上高増と主力商品スーパースターの価格是正とキャロット、EVEを加えた新価格の新商品販売が順調だったこと、加えて直販店の「ゲンキ・キッズ」での販売比率が高まったことなどで、営業利益を2億4800万円計上できた。今後も新価格商品の比率を高めて利益改善をはかっていく。

 海外生産体制については、16年7月にホーチミンにベトナム事務所を開設した。台湾系工場のアセアン進出が進んでおり、当社も中国からアセアンへの移行をはかりつつある。布靴はベトナムはじめインドネシア、カンボジアで、革靴はカンボジア、ミャンマーで生産しているので、同地域での生産管理を主目的にベトナム事務所を開設した。今後は、中国を主力にそれぞれの商品に適した生産地を確保していく。

 海外での販売については、米国の販売会社が本格稼働してくるので今期から米国での販売が伸びる。またMADE IN KURUME商品が欧州市場で好評なので、今後も海外展示会に積極的に出展し拡販していく。この対応も含め、久留米工場のバルカナイズ製法の生産能力を増強し体制を整えている。

 革靴事業は15年7月から再構築プロジェクトをスタートした。今後の方向性と国内革靴工場であるツインスターの活用などを模索するとともに、新たな製法、商品開発、新価格帯へのチャレンジなどにより、収益基盤の安定化をはかっていく。

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