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【特集】CMB

エラストミックス、6月に材料開発部を新設

原材料 2017-07-27

 エラストミックスの最近の生産状況は、昨年下期以降自動車関連と推測される需要環境が上向き、今年も上半期は4-6月頃まで比較的堅調に推移した。このため四日市、東京、滋賀各工場いずれもフル稼働状況。7月に入り需要先などにより一服感が出始めたものの、稼働日数の関係で生産量が減少する8月を除き、9月頃まではある程度堅調なまま推移すると予測している。

 この様な需要環境を受け、現時点では今期は生産動向に極端な増減が無く比較的安定して推移するとみており、生産量及び売上高ともに、前期比ほぼ横ばいを見込んでいる。

 同社では、安定した国内精練需要に加え、海外需要を中国、タイ、インドネシアの拠点主体に積極的に取り込んでいく方針。このうち中国・佛山の「日密科偲橡」は、日系自動車部品メーカーの増産に対応し15年4月にA練り用9号バンバリー1系列の増設などで、年産能力は2万トンとなった。さらに天津の合弁会社「天津国成橡膠工業」を13年10月に拡張可能な工場に移転したほか、出資比率は低いが福州にも拠点を有し3工場体制となっている。これら中国拠点の状況は、景気回復を受け自動車関連需要主体に増加傾向にある。しかし最近は、主に現地ローカル精練企業との競争が激しくなり、まとまった数量の受注確保が年々困難になっている。このため価格と品質の両面でアピールを積極的に行い、量の確保及び拡大を図っている。

 タイの生産拠点「エラストミックス(タイランド)」の状況は、同国の自動車生産は依然200万台を割り込むレベルに留まっているものの、積極的な拡販策により比較的堅調に推移している。さらに国産大衆車普及政策のファーストカー制度から数年が経過しており、買い替え需要発生への期待もある。しかし人件費などが上昇傾向にあり、生産コストアップの懸念が心配されるとしている。

 インドネシアでは「エラストミックス・インドネシア」が14年4月から稼働している。同拠点は、日系自動車メーカーなどに向けた拡販策により増加傾向にある。

 これらに加え、メキシコにおける日系初の精練拠点となる「エラストミックスメキシコ」を、グアナファト州イラプアト市に18年前半の商業運転開始を目指して建設している。現在建屋はすでに完成し、生産設備機器の搬入や据え付けの段階にあるなど、ほぼスケジュール通りで進んでいる。

 なお、エラストミックスでは、これら海外と国内全拠点全てでグループ力の一層の向上を図るため、昨年度から人材交流事業を積極推進しており、今年度も行う予定。同事業においては、品質の向上及び共通化などには人材育成が不可欠との観点から、国内及び海外社員の意識統一化を図り、製品知識はもちろん、経営マネジメントに関する知識・経験の取得により、現地社員も拠点経営責任者として登用可能なよう育成している。これにより海外は日本国内の従属的な拠点ではなく、対等な立場と位置付け、グループ力の底上げを図る計画でいる。

 この様に、積極的に精練事業を展開している同社は、他社との差別化ポイントとして①ポリマーメーカー系列ならではの原料の使いこなし②配合③練り④評価⑤加工特性―という創業以来蓄積してきた5つの強みとしての技術を有している。これらを活用しVA提案、つまり機能や品質など基幹部分はそのままにコストダウン提案のほか、顧客の加工工程まで踏み込んだきめ細かい対応で、差別化を図る。

 さらに同社ではVA提案を進化させ、一層の顧客満足度の向上を図るため、6月16日付で「材料開発部」を新設した。今後同部門を主体に、ゴムコンパウンドの新規配合設計や材料配合比率、さらには新素材の開発などプラスアルファの要素を加えた、ソリューションビジネス的提案も、強化充実させる方針でいる。

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