川崎事業所の水素混焼ガスタービン導入事業
レゾナック、経済産業省「排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業」に採択
原材料 2025-10-08
レゾナックは、川崎事業所での燃料転換に関し、GX経済移行債を活用した政府による支援事業「排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業」に応募し、採択された。

川崎事業所の自家発電設備(現在)
また、同事業の採択により、ガスタービン新設に係る投資実行を決定した。投資規模は、217.24億円(うち交付申請上限額70.83億円)。設備内容は、ガスタービン・発電機・排熱回収ボイラ・パッケージボイラ。GHG排出削減量は25.4万t―CO2。
現在、川崎事業所では、石油コークスを主燃料とした自家発電設備(ボイラ・タービン)2系統を有している。このうち1系統を廃止し、同事業により都市ガス・水素混焼ガスタービンへ設備更新を行い、2030年第1四半期の運転開始を目指す。
同社は2030年GHG排出量(Scope1+2)を2013年比30%削減する目標を長期ビジョンで掲げている。国内GHG排出量の約50%を占める最大排出拠点である川崎事業所の燃料転換は必要不可欠であることから、同事業により削減目標の達成に大きく寄与する。
川崎事業所では、上下水道の水処理における殺菌・消毒用途の次亜塩素酸ソーダや火力発電所の脱硝用途であるアンモニア、医療用手術手袋の原料であるクロロプレンゴムなどを製造している。
同燃料転換により、これら製品の製造に使用する電力を脱炭素化し、環境性能が求められる市場における競争力を強化する。さらに、川崎事業所で発電した電力の一部は、同社のコア成長事業である半導体材料関連の、関東地区を中心とした製造拠点へ供給する。これにより、半導体産業のグローバルな顧客からの環境対応ニーズに応え、サプライチェーン全体でのGHG排出削減に貢献するとともに、国内成長産業における競争力のさらなる強化を図る。
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