原料成分に基づく特性予測・改良技術に寄与する可能性を確認
住友理工、前橋工科大学と天然ゴムに含まれる成分の材料特性を分析
原材料 2025-04-16
住友理工と前橋工科大学は、天然ゴムに含まれる成分の材料特性を分析した結果、天然ゴムの特性予測・改良技術に向けた指針を得ることに成功した。
天然ゴムは、特有の粘弾性を発揮するために不可欠な成分であるポリイソプレンに加え、天然物由来の多様な代謝物、タンパク質、金属塩などを含有する。ポリイソプレンは化学合成したものも広く用いられているが、天然ゴムは自動車用途をはじめ、高い性能や機能を要求する製品にとって不可欠な材料となっている。天然ゴムに含まれる多様な物質が、製品に優れた特性を付与する一因だと考えられてきたが、含まれる物質の種類や、製品の機能・性能との関係はほとんど解明されていない。
今回発表した論文は、従来は試作をしなければ明らかにできなかった特性が、今後はデータを活用した予測によって天然ゴムのポテンシャルを一層引き出せる可能性を示唆している。また、今回の知見を発展させることで、将来的に天然ゴムの性能・機能を超える物質を人工的にデザインできることが期待される。
住友理工の製品の材料の一つである天然ゴムは、パラゴムノキから採取したラテックスと呼ばれる原料から製造され、柔軟性や耐久性などの優れた特性を有している。
ゴム材料は、天然ゴムと合成ゴムに大別され、天然ゴムは「非ゴム成分」を含んでいる点が、特性の源であると考えられている。しかし、非ゴム成分は数百種以上と多岐にわたるため、特性の予測・改良に全ての成分を考慮することは現実的ではない。
そこで、どの成分が特性とより強い相関を持つのか明らかにすることで、特性予測・改良手法への応用、ひいては成分と特性との因果関係を踏まえた特性向上を目指している。このような非ゴム成分の特性への影響の解明と、天然ゴム製品の性能向上を目指し、共同研究を実施している。
同研究は、非ゴム成分である代謝物を幅広く分析するオミックス技術を用いて、一般的な採取シーズンである5月から1月の間、毎月のラテックスに含まれる代謝物を分析。それらの分析値と天然ゴム加工後の特性値を組み合わせた解析を行った結果、各特性を制御するために考慮すべき代謝物数の指針が得られた。数百種以上検出された代謝物から、各特性について5種程度の代謝物を選択することで、特性値の変化を確認することができた。
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