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【特集】ゴム関連企業の海外進出<中国編>

加藤産商、商社、CMB製造部門とも順調

原材料 2017-05-11

 加藤産商は、中国に商社部門の現地法人である「慶登商上海」、「慶登商(香港)貿易」、慶登商上海の分公司である「広州分公司」、カーボンマスターバッチ(CMB)を製造する現地法人「埼光橡塑(嘉興)」の4拠点を有している。加藤産商は海外に10の現地法人を有しているが、その中でも中国現地法人の売上高規模は最も大きい。全体の約3分の1を占めている。
 足元の中国の業績は商社、CMB製造部門ともに順調に推移している。

 商社部門は、現地に進出している日系メーカーへの販売が全体の約9割。日系メーカーが生産する、合成ゴムやカーボンブラックなど原材料を販売している。顧客は上海では自動車関係が、広州では電機関係が中心だ。今期の売上高は、前年同期を17-18%上回っている。「今後の為替の動向次第という部分もあるが、売上高はもう少し増えるのではないか」(加藤達男加藤産商社長)とみている。

 一方、CMBを生産する埼光橡塑(嘉興)の出荷量は年4,500トン。販売先は約7割を自動車関係が占めている。足元ではフル生産が継続しているが、「環境規制などの観点から、現在立地している場所での生産能力増強は難しい。別の場所に移転するとしても容易ではない」(同)という。順調に推移している中、生産能力の増強が今後の課題となる。

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