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世界最大幅の大型TV用

日本ゼオン、敦賀工場に光学フィルム製造ラインの増設完了

原材料 2023-08-04

 日本ゼオンは、敦賀工場(福井県敦賀市)に世界最大幅の大型TV用光学フィルム製造ラインの2系列目となる設備が竣工した。今回の増設により、既存設備と合わせたTV向け位相差フィルムの生産能力は、トータルで21,900 万平方メートルとなる。

敦賀工場全景


 8月4日に現地で執り行われた竣工式には、福井県および敦賀市ならびに周辺自治会から来賓を招待したほか、施工関係者、豊嶋哲也日本ゼオン代表取締役社長、川﨑洋輔敦賀工場長ほか同社関係者を合わせて58人が参加した。

敦賀工場で生産されるゼオノアフィルム


 同社は、光学フィルム(製品名:ZeonorFilm[ゼオノアフィルム])を、氷見二上工場(富山県高岡市、同氷見市)と敦賀工場で製造している。ゼオノアフィルムは、独自のポリマー設計技術で開発した熱可塑性プラスチック(シクロオレフィンポリマー)を原料に用い、世界初となる溶融押出法により生産された光学フィルム。

 シクロオレフィンポリマーの特長である高い光学特性と優れた寸法安定性を有しており、大型TVやモバイル機器のディスプレイに視野角補償や反射防止などの機能を持たせる位相差フィルム用途を中心に需要が拡大している。

 今回の投資は、液晶パネルの大型化に対応するため、世界最大幅となる2,500ミリ幅フィルムの生産ラインで、2020年4月から稼働した設備に続く2系列目となる。

 新ラインの生産能力は、1系列目と同じく年間5,000 万平方メートルとなり、2系列合計で10,000万平方メートル、他拠点含む既設能力と併せてTV向け位相差フィルムの生産能力はトータル 21,900万平方メートルとなる。

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