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ニュー・エナジー・ブルー社と

ダウ、トウモロコシ残渣を使った再生可能なプラスチック素材の開発で提携

原材料 2023-07-05

 米・ダウとニュー・エナジー・ブルー社は、北米において、再生可能な農業残渣からバイオベースのエチレンを製造する長期供給契約を締結した。ダウはバイオベースのエチレン購入により、プラスチック生産による二酸化炭素排出を削減するとともに、輸送、フットウェア、包装などのリサイクル可能な用途に向けてバイオベースのエチレンの展開を目指す。

 同契約は、トウモロコシの茎葉からプラスチック原料を生産する北米初の契約であるとともに、ダウにとって農業残渣をプラスチック生産に利用する北米で初の契約となる。

 同契約により、ダウは米・アイオワ州メイソンシティで新設されるニュー・エナジー・フリーダムの設計を支援する。同施設では年間275キロトンのトウモロコシ茎葉を処理し、商業量の第2世代エタノールとクリーンなリグニンを生産し、エタノールの半分近くはダウ製品のバイオベースのエチレン原料になる。同契約により、ダウは今後4つのニュー・エナジー・ブルー・プロジェクトにも同様の供給取引オプションを提供し、ニュー・エナジー・ブルーの生産規模拡大を支援するとともに、農業残渣に信頼できる市場を提供することで農家も支援する。

 ニュー・エナジー・ブルーから供給されるバイオベース原料は、サプライチェーン内の原料のトレーサビリティに焦点を当てた国際的な持続可能性認証プログラムであるISCC Plusによって認証される見込みとなっている。

 ダウは既存の製造工程に農業由来のエチレンを混合する予定だが、ISCC PlusのCoC認証により、顧客はサプライチェーンにおけるバイオベースの原料を証明することが可能になる。

 ダウとニュー・エナジー・ブルーとの供給契約は、安定的な新市場を開拓することで、農家にもさらなる経済的価値をもたらす。アイオワ州に建設予定の加工施設では、毎年地元の農家からトウモロコシの茎葉を直接調達することになる。米国の農家の1エーカー当たりの穀物収量は世界最高水準にあるため、茎葉密度もそれに比例して高くなるが、余剰の茎葉をバイオマス精製用に売却することで、従来と同じ作物から副収入を得ることができ、同時に土壌の炭素保持率を高める農法を実践することができるようになる。

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