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JBE2期が戦力化

JSRがSSBRを今期は10―15%伸ばす

原材料 2016-05-30

説明する小柴社長

説明する小柴社長


 JSRは、SSBR(溶液重合スチレンブタジエンゴム)の販売を今期も大幅に伸ばしていく。5月25日に開催された2016年度経営方針説明会で、小柴満信社長は「15年度は世界全体のSSBRの伸びが3―4%だった中で、当社は17%増加した。16年度も10―15%は伸ばしていける」と語った。タイの合弁会社「JSR BST エラストマー」(JBE)での第2期プラント稼働に加え、末端変性技術などを強みに販売を拡大していく。

 タイの第2期プラントは、8月からサンプル出荷を開始する。「年内には戦力化していく」(小柴社長)考えで、17年度にはフル生産に移行する見通しだ。

 技術面では、同社が第4世代と位置付けるハイエンド品のニーズが高い。タイでは1年前倒しして、昨年から生産を開始。今期は、この第4世代がSSBR販売の2割を占める見通しだ。さらに進化させた第5世代製品の技術の確立も進めていく。

 これに併せ、組織の再編も実施する。6月17日付でタイヤ材料技術開発センター、SSBR事業推進部を新設。またエラストマー部をタイヤ材料部に改称し、同日付で廃止するTPE部の一部機能をタイヤ材料部に移管する。

 「タイヤメーカーに、ネオジウム触媒のブタジエンゴム(BR)やポリブタジエン系熱可塑性エラストマー「RB」をSSBRとともに提案していく。コンパウンドとしての提案もできるよう技術サポートを拡大する」(同)方針だ。今後の需要増が見込まれる欧州では営業拠点も強化する。

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