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マレーシアのBR合弁会社、顧客承認が最終段階

宇部興産がLUSR本格稼働へ

原材料 2016-04-11

 宇部興産は今年度、マレーシアのBR合弁会社「ロッテ・ウベ・シンセティック・ラバー」(LUSR)を本格稼働していく。

 LUSRは、同社のBR生産拠点として4拠点目で、生産能力は年5万トン。15年6月に商業運転を開始した。現在は、顧客の承認を進めながら稼働している段階だが、その承認も最終段階に入っており、「今年度からの戦力化を期待している。いかに軌道に乗せていくかが重要になる」(松尾典秀化学カンパニー合成ゴムビジネスユニット長)という。

 同社BRの需要は堅調に推移している。千葉工場、タイ工場はフル生産、フル販売の状況。今年度のBR需要についても「昨年度から大きく伸びるとは考えていないが、年率でみると1―2%の伸びとなるのではないか」(同)とみており、千葉、タイはフル生産、フル販売が継続する見通しだ。

 同社BRの需要を支えている要因のひとつが、特殊品やカスタムグレードを豊富に取り揃えたラインアップ。「基本的に、ユーザーが欲しているグレードを生産していく。そこが他社との差別化に繋がっている」(同)という。

 特殊品の中でも高シスBRと高結晶性シンジオタクチックポリブタジエン樹脂を複合化したVCR(ビニルシスラバー)は、ユーザーが拡大しており、着実に伸びている。現在は千葉、タイでの生産となっているが、「今後の需要増に対応し、安定供給のためには新しい拠点が必要になる」(同)として、16年度から本格稼働するLUSRに生産設備を導入することも検討している。

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