ポーラ化成工業と共同で
日立造船、トチュウエラストマー適用した化粧品容器・原料を共同開発
原材料 2020-03-17
日立造船は3月16日、ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業と、植物由来の「トチュウエラストマー」を使った化粧品の容器と原料の共同開発を開始したと発表した。
トチュウエラストマーは、落葉樹のトチュウ(杜仲茶の木)から抽出・精製した 100 %植物由来のバイオポリマーで、「柔軟性に優れ衝撃に強い」、「水をはじく」という性質を持つ。日立造船では、新しい機能性材料としてさまざまな用途への展開を図っており、今回の共同開発もその一環となる。
両社では、①環境に優しい自然に還る容器としての活用②高い肌実感機能を持つ化粧品原料としての活用――をテーマに、国内で初めて化粧品容器と原料の両方へトチュウエラストマーを活用する共同研究を行う。
植物由来の生分解性プラスチックは、衝撃に弱いことが課題となっているが、植物由来の生分解性プラスチックであるポリ乳酸(PLA)にトチュウエラストマーを5%の割合で混ぜると、耐衝撃性が約2.4倍にまで高まる。また、トチュウエラストマーの遮水機能は高密度ポリエチレンに匹敵することも判明している。これらの特長を容器に活用することで、強度に優れた生分解性容器の実現が期待できる。
加えて、トチュウエラストマーは柔軟性にも優れることから、従来の原料に比べ、美容効果としてしなやかでハリのある肌実感の付与が期待されている。
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