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今年度は14年度比で1.4倍に

日本ゼオン、SSBR販売が順調

原材料 2016-11-07

説明する田中社長

説明する田中社長


 日本ゼオンの溶液重合スチレンブタジエンゴム(SSBR)の販売数量が、順調に拡大している。

 同社が10月31日に発表した第2四半期業績では、主にタイヤ用途に使用される汎用ゴムの販売数量は、国内が前年同期比10%減、海外が同1%増で全体としては同4%減少したものの、SSBRの販売数量は国内が同6.1%、海外が同19.6%伸びた。

 SSBRは2016年4月に、シンガポールの第2プラントが稼働を開始。これにより、シンガポールのSSBR生産能力は、従来の2倍にあたる年産7万トンに拡大した。第2プラント生産品の評価は今年中に全て終わる計画。同社では今年度のSSBR販売数量を、14年度比で約1.4倍に拡大するとみている。

 SSBR事業では、住友化学との事業統合に向けた検討が進んでいる。同日の決算説明会で、日本ゼオンの田中公章社長は住友化学との事業統合について、計画通りに12月末の締結を進めているとした上で、事業統合のメリットについて「今後のSSBRは末端変性等の技術が重要になる。末端変性の技術は両社で異なるものを有しており、また住友化学さんの乾燥工程はユニークな技術だと聞いている。このあたりを融合すれば、SSBRのユニークな製品ができるのではないか」と語った。

 また拡大するSSBRの販売数量への対応については「先を見て第3系列が必要になるのかなどは今後検討していく」(平川宏之取締役常務執行役員・基盤事業本部長兼ゴム事業部長)としている。

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