【特集】合成ゴム
日本ゼオン、特殊ゴムATSLでアジアの需要に対応
原材料 2017-12-07
日本ゼオンの上期(4―9月)合成ゴムの販売は堅調に推移した。自動車生産が好調だったことや建機生産も上がり基調で、特殊ゴムの需要を支えた。
下期需要についても、汎用、特殊ゴムともに需要は堅調に推移するとみている。「ブタジエンモノマーやスチレンモノマーといった原料価格は、多少の上下はあるだろうが、比較的安定するのでは。需要は良くも悪くもない状況で、穏やかな推移となるだろう」(松浦一慶執行役員ゴム事業部長)。
シェールオイル向けの特殊ゴムには引き続き期待する。「掘削するリグの稼働が一時期に比べ上がっており、それに伴い水素化ニトリルゴム(HNBR)『ゼットポール』やニトリルゴム(NBR)が動く」(同)とみている。
汎用ゴムでは、住友化学との溶液重合スチレンブタジエンゴム(SSBR)の合弁会社であるZSエラストマーで研究のシナジー、統合を進める。「販売の統合は完了したので、今後はお互いの得意技術を融合していく。SSBRの新たな世代に向け展開したい」(同)。
また、SSBRでは8月にシンガポールのプラントで油展設備が稼働を開始した。現在、ユーザー評価を進めている。「油展はこれまで徳山工場でしか生産していなかったため、BCPの観点からもシンガポールでの設備稼働はユーザーにとって安心材料になる」(同)。
SSBRでは更なる生産拡大に向けた検討も進める。「原料のブタジエンと市場との両面から検討している」(同)。
特殊ゴムの需要に大きな影響を及ぼすとみられる電気自動車(EV)化には悲観していない。「大きな開発の流れがEV化にあり、全てがEVに置き換わると厳しいが、少なくとも今後十数年は内燃機関搭載車が増加していく。また、経済成長に伴い、今後はアフリカなどでも建機等の需要が出てくるだろう。マーケットが変わっていく中で、そこに素早く追従し、柔軟に対応できるかだ」(同)。アセアンやインドでの内燃機関搭載車の生産拡大を見越し、8月にはシンガポールにATSL(アジアテクニカルサポートラボラトリー)を開設した。アジア地域需要の橋頭堡にしたい考え。配合を含め、技術サービス、ソリューションを進めていく。
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