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【特集】手袋

東和コーポレーション、 農業女子Glovesの販売好調

工業用品 2017-10-25

農業女子Gloves


 東和コーポレーションの16年12月期業績は、売上高は僅かに減少したが利益は横ばいとなった。一部汎用品の販売が苦戦したものの、ニトリルゴム素材のフルコート手袋「耐油トワロンハード」や耐切創手袋「カットレジスト」などの高機能・高付加価値品の販売は堅調に推移したことで、利益面では前期並みを確保した。

 「耐油トワロンハード」は中国工場のみで生産されていたことから、人気商品ながら供給が追い付かない状況だったが、同社ではバングラデシュ工場にフルコート用の製造ラインを新設。これを同製品の製造に充てることで、これまで対応しきれなかった需要の取り込みを進めている。「今後生産が軌道に乗れば業績に大きく貢献してくる製品」(同社)として期待を寄せている。

 今期末に向けては、6月1日に発売した「農業女子Gloves(グローブズ)」の販売に注力する。これは農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト企画手袋」の第2弾製品で、女性農業者のニーズを取り込んで開発したもの。手袋と腕カバーを一体化させたロングタイプで、日焼けや汚れを防止するだけでなく吸湿性と放湿性に優れた繊維を採用、作業中の蒸れやニオイも抑える。また、指先箇所には導電性繊維を使用しており、手袋をつけたままスマートフォンの操作ができることも特長となっている。発売以来、農協関連の店舗を中心に多くの引き合いがあり販売は好調。「販売目標の2万双は4カ月でほぼ達成している」(同)という。

 また作業用では、雑菌を抑え汗のニオイを抑制する背抜き手袋「エアレックスドライ」の開発も完了しており、今期中の本格販売を予定している。

 同社ではスピーディな製品開発を進めており、今後もこの動きを加速させていく方針。目下の課題は「製造ラインの稼働率上昇により開発用のラインが確保しにくくなっている」(同)ことだが、「次の一手となる開発は最優先事項」(同)として、方法を工夫しながらユーザーに役立つラインアップを増やしていく考えだ。

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