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【特集】手袋

丸五、指先3層コートの新製品に期待

工業用品 2017-10-03

ソフラック#1900


 丸五の17年12月期上期(1-6月)における手袋の販売状況は、数量・金額ともに前年同期並みとなった。同社では、13年に手袋の国内生産を終了し、中国の協力工場に生産を移管。それに伴いアイテムの集約を進めた結果、一時的に業績が伸び悩んだが、徐々に集約したアイテムや新製品の販売が伸長。今期上期もその傾向が持続したことから「横ばいながらまずまず」(同社)といった状況だ。

 特に業績に貢献したのは、昨年上市した超やわらか天然ゴム手袋「ソフト楽らく(復刻版)」と手甲保護手袋の「まもるくん」シリーズ。「ソフト楽らく」はユーザーからの要望で復刻した人気商品で、「根強い人気があり、販売当初から売り上げは好調」(同)。一方の「まもるくん」は、作業現場での安全意識の高まりから企業による一括購入があり、女性を意識した「Mサイズ」も好評だった。加えて、背抜きタイプの他社OEM品などが堅調で業績を牽引した。

 通期に向けては、指先部分を3層コートした「ソフラック#1900」に注力する。作業しやすい指先フィット性の高い手袋は、爪先の部分が破れやすいことがネックだった。同社ではこれまで指先部分を2層コートした製品を展開していたが、今回はさらに耐久性を高めた3層コートの「ソフラック#1900」を開発、7月から発売を開始した。同月に開催した商品展示会で初披露したところ、「1層コートとの比較で耐摩耗性7倍という性能と見た目のインパクト、価格据え置きによるお得感で大きな反響を得た」(同)としており、下期での販売拡大に期待している。

 また、8月末には冬作業用手袋「防寒ソフラック#150」を発売した。同製品は裏起毛インナー手袋に天然ゴム製柔軟手袋を被せた二重構造で、低温でも固くなりにくく水の浸入を防ぐのが特長。「防寒タイプは気候により需要が左右される難しい品種だが、雪国のユーザーにとっては必需品でありラインアップに必要と考えた。今後の販売状況を見て新製品の投入も検討していく」(同)方針。

 営業面では商品ヘッダーのデザイン等を工夫し、売り場での訴求力を高めることで販売に繋げていきたい考えだ。

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