カツロンの押出成形技術で量産化に成功
豊田鉄工、シート状のクッション素材発売
工業用品 2024-08-26
豊田鉄工はシート状のクッション素材「とよとつ」の開発に成功した。「とよとつ」は自動車のアームレストやコンソール、インパネなどの部品に、すでに多くの採用実績を持つが、このほどカツロン(本社・大阪府東大阪市/石川明一社長)の独自技術を活用し、従来の射出成形ではなく、新工法の押出成形による成形に成功、量産化への目途が立ったとして、自動車だけでなくさまざまな業界に向け用途開拓を開始した。
「とよとつ」は、樹脂製シートに微細な突起をつけることでクッション性を付加した製品。微細突起を斜めに立て、規則的に配置させることで、どこを押しても同じ倒れ方となり、凹凸感のない滑らかな感触のクッション性を実現している。
突起を配置したシートを押出成形することは非常に困難だが、カツロンの3次元押出技術により、量産化の目処が立った。押出成形にしたことで「従来に比べ低コストを実現するとともに、シート材を加工することでさまざまな形状への対応が可能になった。また射出成形では困難な長尺製品にも対応できるようになった」(カツロン・石川社長)という。
また製造工程で接着剤を使用していないため、リサイクル性に優れるとともに、製造工程数の削減によりCO2排出量も削減している。
今後は自動車部品用途に加え、マットなどの床材や手すりなど建築用資材など自動車部品以外についても拡販を図る。
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