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【特集】ゴムシート(ゴム板)

入間川ゴム、16年度業績は前年度比微増収に

工業用品 2017-05-17

 入間川ゴムのゴムシート事業の16年度(3月期)業績は前期比微増収となる見通し。上期は7-8月に需要が大きく落ち込み前年同期比減収。下期も11-12月は停滞気味に推移したが、1-3月の年度末にかけて例年以上に需要が伸長し、これまでの落ち込みをカバー。当初計画の3%には届かなったもののプラスを確保する見込み。

 地域別では2大商圏の関東、関西が堅調で業績を下支えした。特に大阪は1-3月には計画を上回るなど好調。中部地区は自動車関連、九州地区は造船関連を中心に、ほぼ前年並みの水準となった。

 製品面では「特に好不調の波はなく、全製品・全分野で需要は底堅く推移した」(同社)。特殊品として在庫販売を実施している低反発ゴム「NXB-365」と耐薬品性フッ素ゴム「アフラス」は、ユーザーからの引き合いが継続しており、ともに順調。昨年3月に上市した耐アミン性と耐溶剤性を大幅に高めたフッ素ゴム「イルティメット」(IPF-9175)も「新規取引先からオーダーを頂いている。高価格製品ながら在庫するユーザーもあり、新製品としてのファーストステップはクリアした」(同)状況だ。

 同社では今年度から、19年度を最終年度とする中期3カ年計画「NexT(ネクスト)2019」をスタート。新中計は「2025年に当社のありたい姿を定め、それを実現するために19年度までに行うべき施策・営業方針をまとめたもの」(同)。売上高の拡大と世代交代の2つのミッションを掲げ、営業、社内制度両面で経営基盤を強化し、初年度となる今期も増収を計画している。

 製造面では、今年1月に試験用の連続加硫機を導入し、これまでロットの大きい実機で行っていた試作を小ロット、低コストで行えるようになった。同機を活用し、トライアルを積極的に行うことで開発スピードのさらなる向上と効率化を進めていく方針だ。

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