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【特集】ゴム・樹脂ホース

弘進ゴム、建機・土木関連向けが順調の見通し

工業用品 2017-03-14

 弘進ゴムの17年5月期上期(6-11月)化工品事業の業績は、増収増益だった。工業用品部門は前年並みだったものの、産業用品部門が大きく伸びた。

 工業用品のうち、ゴムホースは建機向けの中低圧ホースや曲がり管が第2四半期以降、好調に推移。一方、樹脂ホースは、北海道新幹線向けに需要が旺盛だったエレファントW型のサクションホースが、新幹線の開通により一旦落ち着いたことで微減となったものの、「その部分を除けば微増だった」(佐藤勝憲取締役)。

 今後の見通しについては、建機向けホースの需要は引き続き旺盛に推移すると見込んでおり、ゴムホース、曲がり管を生産するトヤマ弘進はフル生産が続くとみている。また「リニア新幹線や北海道新幹線のトンネル工事に向けた各種ホースが好調で、また東京五輪関連も地盤改良用としてモルタル関係のホースが動き出している」(同)と、土木関連向けも順調に推移する見通しだ。

 今後の国内市場について佐藤取締役は「全般的に見れば縮小していくだろうが、パイそのものは大きい。当社のホースは7-8割がカスタム商品なので、末端顧客といかに付き合うか、いかに商材の提案ができるかが重要になる。また各工場の出荷先の分野が特定の分野だけに偏らず、バランス良くなるよう、新規ユーザーを獲得していきたい」と語る。

 新製品としては「耐熱性、耐寒性、耐摩耗性、食品対応という4つの機能を併せ持った素材を当社は有しているので、それを使用したホースの開発を進めている」(同)。素材が多くの機能を併せ持つため、それを活かした用途展開を図っていく考えだ。

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