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NOK子会社

日本メクトロン、「生体向け導電性粘着剤」を開発

工業用品 2022-10-19

 NOKの子会社である日本メクトロンは、大阪大学産業科学研究所の関谷毅教授、荒木徹平准教授のグループとの共同研究開発により、生体向け導電性粘着剤を日本メクトロンとして初めて開発した。

 今回開発した生体向け導電性粘着剤は、生体と親和性の高い粘着樹脂と導電性ポリマーをテープ加工することで生体密着機能と導電機能の両立を実現した。

 すでに日本メクトロンが量産化している伸縮FPCを用いた脳波測定シートは、生体密着機能と導電機能の実現にそれぞれ異なる部材が必要だったが、今回開発した粘着剤は一つで両方の機能を有していることから低コスト化が図 れるうえ、生体信号計測が貼るだけの手軽な方法で可能となる。

 また、同粘着剤は素材に水を使わないため乾燥に強く、生物学的安全性評価(ISO10993)の基準をクリアした人体に優しい素材で作られており、24時間連続装用が可能となっている。

 心電、筋電、脳波など、生体信号計測の用途全般で従来から広く使用されているハイドロゲルシートと同等の導電性を有し、筋肉電気刺(EMS)の用途でも実用が期待される。

 ■生体向け導電性粘着剤の特徴
 ①生体密着機能と導電機能の両立=締め付け器具を必要とせず、取り付け時の負荷低減/2つの機能の両立により低コスト化に貢献②生物学的安全性評価(ISO10993 )をクリアし、優れたユーザビリティの提供=装着時の不快感なし/乾燥による劣化がなく、24時間連続装用が可能/使い捨てのため衛生的③カスタマイズ可能=50um以下の薄さで加工しやすく、複雑な形状にも対応する

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