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次世代火力発電EXPOに出展

吉野ゴム工業、「二枚目君」を積極的にピーアール

工業用品 2017-03-08

賑わうブース


 吉野ゴム工業は3月1日から3日まで東京ビッグサイトで開催された、次世代火力発電システムの総合見本市「次世代 火力発電EXPO」に出展した。

 今回の展示会出展は、火力発電業界への販売拡大に向けた取り組みの一環で、同社の主力製品のひとつである急傾斜・垂直搬送コンベヤシステム「二枚目君」を中心に、耐腐食軽量ベルトコンベヤローラ「エコロンローラ」、新製品の「LIm(リム)コンベヤベルト」などを展示し、積極的にピーアールした。

 「二枚目君」は、波桟加工を施した主搬送ベルトと横桟を付けた押さえベルトで、搬送物をサンドイッチのように挟み込んで急傾斜・垂直搬送することができる。荷こぼれが少ない上、ベルトクリーナーにより搬送物をきれいに掻き出すためムダがなく、効率よく搬送することができるので、火力発電所での石炭搬送に威力を発揮する。

 同社は以前から「二枚目君」の火力発電所への採用拡大に力を入れていたが、昨年7月、東京電力広野火力発電所の5号ボイラーのクリンカ(石炭灰)搬送に導入され、初めて火力発電所への採用を果たした。導入後は、搬送力の高さが改めて実証され評価を高めている。

LImベルトやエコロンローラも展示


 新製品の「LImコンベヤベルト」は、カバーゴムと芯体帆布の間に黄色のカラーゴム層を設けていて、経年使用によりカバーゴムが磨り減ると、黄色ゴムが現れて、ベルトの交換時期を知らせてくれる。通常、カラーゴム部は摩耗しやすく、耐久性に問題があるが、「LImコンベヤベルト」は、カラーゴム層もカバーゴムと同等の耐摩耗性を有しているという。ベルトの交換時期がわかりやすいため、設備の保全管理が厳しい発電所に適している。

 同社の伊藤吉秀社長は「二枚目君は環境関連や製鉄関連では多く採用され高い実績を持っているが、火力発電所への採用はまだ1件のみだ。この展示会をきっかけに、火力発電業界で認知度を高め、当社製品の販売拡大をはかっていきたい」としている。

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