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2021年3月期業績

住友理工、高圧ホース堅調で一般産業用品は増益

工業用品 2021-05-11

 住友理工が5月11日に発表した2021年3月期業績(IFRS)は、売上高が3,979億4,000万円で前期比10.6%減、事業利益が78億6,200万円で同30.6%減、純損失が49億5,700万円(前期は8億8,100万円の利益)となった。

 上半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響から減収となったが、下半期は経済活動の再開や各国の景気刺激策により自動車生産台数が回復。中国を中心とした売り上げ増や収益改善活動により、事業利益以下では第3四半期に発表した業績予想を達成した。

 セグメント別では、自動車用品は売上高が3,442億400万円で同11.4%減、事業利益が49億7,700万円で同47.4%減。日本、米州、欧州は下半期の自動車生産台数は回復したが、通期では上半期の生産台数減により減収。ただ、欧州の自動車用ホース拠点では現地メーカーへの拡販で増収。アジアは中国での日系メーカーの生産台数増が牽引し増収となった。

 一般産業用品は売上高が537億3,600万円で同5.4%減、事業利益が28億8,500万円で同54.9%増。プリンターおよび複写機向け機能部品は、新型コロナによる労働環境の多様化でオフィス向けの需要減により減収。一方、高圧ホースは中国でのインフラ投資が旺盛で建機の生産台数増加により増収となった。

 2022年3月期通期業績予想は売上高が4,450億円で前期比11.8%増、事業利益が135億円で同71.7%増、純利益が35億円(前期は49億5,700万円の損失)。自動車生産台数は前期から回復基調にあるものの、新型コロナの再拡大や半導体供給不足による自動車の減産、原材料価格の高騰など、市場の不透明さを踏まえた数値となっている。

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