【新年インタビュー】クラレプラスチックス保江真一社長
「提案できる、存在感ある会社を目指す」
工業用品 2017-01-06
■コンパウンド事業
コンパウンド事業は、大きく伸びようとしている段階です。ただ、国内にはコンパウンドメーカーが多いため、コンパウンドをするだけでは駄目です。そのコンパウンドを使い、先の加工まで手掛けていく必要があります。親会社であるクラレの設備、技術、人材も活用し、当社のノウハウ、技術も活かしながら、今までにないものを手掛けていく考えです。
加工まで手掛けることで、需要家が何を求めているのかを知ることに繋がります。需要家の依頼に単純に応えるのではなく、需要家が求めるものを先回りをして作っておけば、リーダーシップをとれますし、存在感も出せます。これからのビジネスは、どれだけ提案ができるかだと考えています。
■震災・オリンピック・リニア新幹線の需要
震災復興に関しては、原発向けに排水ホースが安定して出ていますが、復興が中々進んでいないのか、それ以外は目に見えた大型物件が多くはありません。道路整備や住宅建築がまだ見えていないからだと思います。
オリンピックやリニアに関しては、徐々に動き出しています。クラドリップの採用が進んでいますし、17年度以降の需要も見込まれます。16年に立ち上げた新事業推進部を生かし、拡販を図っていきます。
■17年の経営方針
安心・安全をテーマに、工場の生産現場と倉庫を分離してリスク分散を図り、緊急時の供給体制の強化を図ります。また工場を再整備し、近隣住民だけでなく、そこに働いている従業員にも心地良さが感じられる工場にしていきたいと思っています。
いま当社は、一段ロケットに点火し、ある程度飛んだ状態です。17年は、これを次の高い所へ飛ぶための1年にするため、精緻で具体的な青写真を描く年になります。小なりとも力のある会社にして、最後まで生き残っていかなければならないと思っています。
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