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耐熱・難燃・耐油・柔軟に優れる素材で自動車分野に訴求

三和化工、発泡素材の新製品で新規需要開拓図る

工業用品 2018-07-23

スーパーオプセルHC-1501の耐熱比較。㊤がHC-1501 、㊥がLDPE、㊦がEVA。一番右側が120℃で22時間加熱した状態


 4月に上市した新製品「スーパーオプセルHC-1501」は、基材に融点の高いHDPE(高密度ポリエチレン)を用いた素材で、LDPE(低密度ポリエチレン)を用いた従来品に比べ耐熱性を向上させている。難燃性(ハロゲンフリー難燃剤使用)にも優れ、耐熱・難燃を両立した発泡体として用途開拓を図る。そのほか耐油性、耐薬品性、止水性に優れる。

 こうした機能特性を活かし、車両用ではガソリンタンク、給油用シール材などに、家電用ではLEDシール材などで用途展開していく方針。

 同じく4月に上市した新製品「サンペルカL-2521NN」は、難燃グレード「L-2501NNN」に防カビ効果を付与した製品で、難燃剤はノンハロゲンを使用している。燃焼試験であるUL94HF-1に適合しており、鉄道車両用の難燃規格は厚み5ミリで難燃性となっている。車両のエアコンダクトの結露防止や、水回り・エアコンなどカビの気になる分野での用途展開を想定している。

土壁をイメージしたワラ入り素材も開発

 ユニークな開発として、「L-2500 ワラ入り」を3月に上市した。L-2500をベースに藁を練り込むことで、古民家の土壁をイメージして開発した発泡素材。「和」を表現する梱包材や外装材として用途開拓を進めている。「東京での展示会では、デザイナーなどから注目され、商品ディスプレイの台座として採用された」(同社)という。また京都をイメージしたお土産として企画された日本酒とお猪口のセット商品の梱包材としても採用された。

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