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【特集】インフラ製品

早川ゴム、新設・改修需要も追い風に

工業用品 2018-04-03

山本課長(左)と小川常務


 早川ゴムの新設コンクリート構造物用止水材「スパンシール」シリーズが好評だ。

 例えば、東京で言えば「スカイツリー」をはじめ東京駅の商業施設、豊洲市場などでの施工実績を持ち、いずれも全国で知られる大型物件であり、今後2020年の東京オリンピックに向けた需要も大いに期待したいところだ。

 「当社は来年3月で創業100周年を迎えるがそもそもゴム履物でスタートし、工業用品を経て、1960年代後半からシート防水材や止水材を上市し、インフラ関連事業は日本の高度成長と共にラインナップの拡充と機能性を追求したことで実績を築きあげてきた」(小川浩司常務取締役東京支店長)。現在、インフラ関連製品の7割が住宅・建築物、土木、防水向けで占めている。

 これらを支えてきた製品のひとつが1967年5月に生産・販売開始となったコンクリート打継止水材スパンシールだ。

 コンクリート打継止水材スパンシールは特殊な処理を行ったブチル再生ゴムを用いた非加硫型粘着塑性体で、生コンクリートが硬化する際の水和反応が進行するに従って生コンクリートと強力に接着する性質を利用している。

 学術的にも裏付けされているこの接着機構は、ブチルゴムに特殊な処理を行う行程で発生する活性基(カルボキシル基)の存在が起因しているもので、セメントの中に含まれる金属酸化イオンとスパンシールの活性基がイオン反応をおこして化学的に結合(接着)を実現している。

 用途も広く、鉄道・道路、地上構造物、ダム、電力、地下構造物、上下水道、農業水利、PC構造物、河川港湾などで実績を構築してきた。

 また、スパンシールシリーズで特徴的なものとして、スパンシール誘発目地材がある。これは国土交通省によって運営されているNETIS(新技術情報提供システム)登録製品で平成27年度活用促進技術に指定されている。

 スパンシール誘発目地材は、壁面に発生するひび割れを所定の位置に計画的に発生させ、そこに目地材を設置することで止水効果を発揮し、コンクリートの品質向上に寄与している。

 コンクリート構造物などの多くは、水和熱や外気温度などによる温度変化、乾燥による収縮等の影響でひび割れが発生することが多く、建築・土木の分野でその対策が求められていたものに対応した製品だ。

 また、耐震向けに特化した製品も充実させている。新設コンクリート構造物には、サンタックゴム止水板(エキスパンション用止水板)、サンタック可とうジョイント(耐震止水可とう継手)、そして既設コンクリート構造物にはサンタックL型止水板(エキスパンション用止水板)、サンタック可とうジョイントHOK-100/HMK-100(耐震改修用後付方伸縮可とう継手)、サンタックINジョイント(用水路目地改修・管きょ用)―などが活躍している。

 「現状、新設分野だけではなく既設の改修需要も追い風となっている。当社は製品開発に当たって3軸方向変位、水圧に対しての試験機も導入したことで製品開発も一段と向上し、需要もそれに沿った形で伸びてきている」(山本朗東京支店土木用止水材営業チーム課長リーダー)。

 同社では、製品のユニット化も含めた製品開発で付加価値化をはかることで、土木用止水材グループの2018年の売上高は24億円を見込み、20年は30億円規模にチャレンジしていく。

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