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【トップインタビュー】

イノアックコーポレーション井上聰一CEO、「何よりも開発力が重要だ 技術や人材に積極投資する」

工業用品 2018-03-26

 ■人材確保について
 日本人に限らずベトナムやインドネシア、中国などのやる気のある優秀な人材をどんどん採用している。当社は世界各国に進出しているが、現地拠点では、現地で採用した人材をマネージャーとして積極的に登用している。現地の事業を拡大するには、そうした方が良いという信念がある。

 私は採用に関しては、新卒だとか、日本人だとかいうことには拘らない。出身大学も問わないし、学歴も問わない。中途採用でもかまわない。意欲があり、向上心、知識欲、何事にも挑戦する気概を持つ若者を求めている。

 ■期待する事業分野
 生活関連とメディカル分野は今後伸びていく。いろいろな材料を発泡する技術が当社の基盤であり特長だ。ゴムやウレタン、樹脂は発泡することで、さまざまな機能が付与できる。硬いものから柔らかいものまであり、さまざまな形状に加工もできるので、産業分野だけでなく生活関連やメディカル分野などへの展開が可能だ。

 ■ロボットに注目
 省人化が進むなかで、技術革新著しいロボットの重要性が増している。私も生産現場におけるロボットについては、以前から注目していた。2年ほど前に、当社安城工場にロボット館を建設した。各種のロボットをそこに集めて、いろいろなことをやらせている。ロボットに関しては、予算など気にするな、と言っている。

 工場内あらゆる所を撮影して、作業の人員が集中している所には、ロボットを導入しろと指示している。資金はかかるが、いずれ償却できる。自動車も自動運転への移行が進んでおり、生産ラインも自動化・無人化の方向に向かっていくだろう。

 ■海外拠点の敷地有効活用
 海外に進出する際には、広い敷地を確保している。その余裕のある敷地を、海外に進出したいと思っている企業があれば、お貸しするか、一緒に事業展開を考えたいと思っている。当社の海外各拠点にはゴム、ウレタン、樹脂のミキシング設備があるので、加工機さえ用意すれば、最終部品ができる。原料も共同購入すれば、メリットが出る。

 ※同社は、タイ、インドネシア、ベトナム、スリランカ、マレーシア、フィリピン、韓国、台湾、中国、アメリカ、カナダ、メキシコに生産拠点がある。

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