【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、上海相場高と円高で横ばい
連載 New! 2026-02-16
マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=350円を挟んで売買が交錯する展開になった。上海ゴム相場は押し目買い優勢の展開になったが、為替が大きく円高に振れた影響で、強弱評価が割れる不安定な地合になった。357.00円まで値上がりした後、340円台後半まで反落した。

上海ゴム先物相場は、1トン=1万6,000元台中盤まで小幅値上がりした。1万6,000元台前半で売買が交錯していたが、押し目買いが優勢になった。2月15日から中国は春節(旧正月)の連休に入るが、地政学リスクの高まりを背景に原油相場が高値圏を維持したこともあり、ゴム相場も底固さが目立った。産地で減産圧力が強まり始めていることもポジティブ。
中国は2月15~23日までが春節の連休になるが、上海ゴム相場は高値水準を維持している。春節関連の売買は一巡したが、タイやベトナムなどではウインタリング(落葉期)の減産が始まっていることもあり、底固さをみせた。例年、東南アジアは4月前後に減産圧力のピークを迎える傾向にあり、時間の経過とともに供給サイドから短期需給を引き締める圧力が強まりやすい時期を迎えている。もっとも、上海ゴム、OSEゴムともに減産期のリスクプレミアムを期近限月に加算するような動きまではみられなかった。
原油相場が高止まりしていることはポジティブ。米国とイランの対立激化が警戒されている。2月6日にはイランの核問題を話し合うため、米国とイランの高官級協議が行われたが、先行き不透明感が強い。トランプ米大統領は、イランとの合意に至らない場合には軍事力を行使する可能性を示唆している。
仮に、米国とイランが交戦状態に陥ると、世界の原油供給にも大きな混乱が生じる可能性があるだけに、WTI原油先物相場は2025年12月の1バレル=50ドル台半ばに対して、60ドル台中盤まで値上がりしている。上海ブタジエンゴム相場も、1月下旬で急騰地合は一服したものの、高止まりしている。
一方、OSEゴム相場に関しては、改めて円高・ドル安圧力が強まったことが上値を圧迫した。2月8日に衆院選が行われたが、ドル/円相場は1ドル=157.72円をピークに、152円台まで1週間で5円を超える円高・ドル安となった。自民党の圧勝を受けて、高市政権が野党との競合で無理な減税策を打ち出す可能性が低下したと評価されている。
一方、衆院選後は日経平均株価が連日の過去最高値更新となったことはポジティブ。投資家のリスク選好性が高まったことが、OSEゴム相場を下支えした。
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