【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、中国春節明け後は堅調地合
連載 2026-03-02
マーケットエッジ株式会社代表取締役 小菅 努
OSE天然ゴム先物相場(中心限月)は1キロ=370円台後半まで急伸し、2025年2月以来の高値を更新した。春節(旧正月)の連休明け後に上海ゴム相場が急伸したことを受けて、OSEゴム相場も上値追いの展開になった。今年は360円水準が高値限界となっていたが、同水準を上抜いたことでチャート主導の買いも膨らみ、2月26日高値は381.20円に達した。

上海ゴム先物相場は、1トン=1万7,000元台前半まで値上がりする展開になった。2月23日までが春節の連休だったため、24日以降の取引動向が注目されていたが、連休前の1万6,000元台前半から大きく値位置を切り上げた。2025年3月以来の高値を更新している。
春節の連休中に何か大きな動きがみられたわけではないが、連休明け後の中国需要家の現物手当ての動きが期待されており、非鉄金属や鉄鉱石などと連動して底堅い展開になった。
2月20日に米連邦最高裁は、トランプ米政権の国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく相互関税を違憲と判断し、24日に関税の徴収は止まった。しかし、トランプ大統領は根拠法を通商法122条に代えて10%の関税賦課を発表し、さらに税率を15%に引き上げる方針も示した。
米関税政策に不透明感が高まったことはネガティブ。ただし、株価急落は一時的な動きにとどまったため、ゴム相場が大きく下押しされることはなかった。逆に、相互関税の違憲判断によって中国から米国向けの追加関税は20%から引き下げられることになり、中国経済活動に対してはポジティブと評価されている。
中国の春節中のOSEゴム相場は、原油高からの支援が目立ったが、その原油相場の値動きは限定された。2月26日に米国とイランの3回目の協議が予定され、様子見ムードが強まった。トランプ大統領は2月19日、核問題を解決するための交渉期間は10~15日と発言しており、さらに24日の一般教書演説でもイランの核兵器開発を許さないとの立場を再確認している。マーケットでは武力衝突の回避は困難との悲観的な見方が強いが、米政府内では想定される犠牲の大きさからイランに対する攻撃には慎重な意見も目立ち、原油相場は明確な方向性を打ち出せなかった。
OSEゴム相場は、為替が円安気味に推移したこともポジティブ。高市首相が2月16日の日銀植田総裁との会談において、追加利上げに難色を示したとの一部報道が、円売りを促している。1ドル=156円水準と、2月9日以来の円安・ドル高環境も、円建てゴム相場の押し上げ要因になった。
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、中国春節で薄商いの小動き
連載 2026-02-23
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、上海相場高と円高で横ばい
連載 2026-02-16
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、円安で堅調、上海高止まり
連載 2026-02-09
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、上海反発も、円高で軟調
連載 2026-02-02
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、急伸一服後の持高調整
連載 2026-01-26
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、上海高と株高・円安で堅調
連載 2026-01-19
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、素材高で9カ月半ぶり高値
連載 2026-01-12
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、2026年のゴム相場を見通す
連載 2026-01-05
-
【マーケットアナリティクス】
天然ゴムの動向、円高一服で底固さみせる
連載 2025-12-15








