タイ工場はフル生産で業績に貢献
ミトヨ17年3月期、売上高123億2,000万円で前年比94.6%-不採算部門の処理で減収に
商社 2017-07-10
ミトヨは2017年3月期中に不採算分を見極め、さらに旺盛な海外市場に対応するため海外拠点に向けて積極的な設備投資を図ってきた。「海外での設備投資はほぼ一段落した。2018年3月期はこの海外での増産投資が効いてくる一方、国内でもモノつくりの見直しを図り品質第一と生産性の向上を行うことで売上高132億2,700万円、前年比107.4%を計画している」と後藤佳生社長。増収増益決算を目指している。
同社の2017年3月期の業績は、売上高123億2,000万円、前年比94.6%、経常利益4億4,700万円、同113.5%、当期利益2億8,000万円、同110.7%となった。不採算部門の処理を行ってきたことで減収となったが、自動車部品ならびに産業資材の新規分野でカバーし実質7億円程度の減収に抑えた。
同社の売上構成比は自動車部品分野が75%を占め、自動車工場設備関連や一般工業用品で構成される産業資材分野が25%となる。「前期の自動車部品分野は全体で若干のマイナス成長に終わったものの、自動車のホース・パイプ製品は伸びを示した。一方産業資材分野は19%の伸びを示した」(同)。
国内においては、今期は好調な建機向け尿素水タンクの製造拠点を移設し生産性の向上を図っていく方針だ。
また、自動車部品分野の海外での売り上げが大きく伸びており、「海外の生産では、特に樹脂の射出成形製品の生産拠点となるミトヨプラスチックスタイランド(MPT)は2017年ベースで前年比81%増を示し、カーエアコン用ホース・パイプ製造の合弁会社であるトンチャイ・ミトヨ(TMC)も同じく39%伸びている。いずれも日系自動車メーカー向けの製品が活況で、取引の窓口も増えてきたのが要因。今後も海外売上高の増収を見込んでいる。2020年に想定している海外売上高規模40億円はすでに達成レベルにある」(後藤社長)状況だ。
MPTはレンタル工場での生産から自社工場を新設し、その際生産設備の増強も行いフル稼働を実現している。
一方、海外生産が増えることに比例し、品質管理での経費増大が懸念材料となっている。「自動車部品関連は特に品質が最優先されてからの量産化が絶対的な条件となる。常時海外拠点には日本から10人単位で指導管理者を送り込み、現地での品質安定性を保っている」(同)。
2018年3月期は売上高132億2,700万円、前年比107.4%、経常利益4億2,800万円、同95.7%を計画している。
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