2021年12月期第2四半期
住友ゴム工業、売上収益は半期として過去最高
工業用品 2021-08-06
住友ゴム工業の2021年12月期第2四半期(1~6月)業績(IFRS)は、売上収益が4,400億8,200万円で前年同期比29.4%増、事業利益が300億8,800万円で(前年同期は23億900万円の損失)、純利益が205億100万円(同93億4,100万円の損失)だった。売上収益は半期として過去最高。
事業利益段階の増減要因は、増益要因が数量・構成他で194億円、スポーツで84億円、直接原価で67億円、価格で53億円、為替で19億円、減益要因が原材料で41億円、固定費で25億円、経費で23億円、産業品他で4億円、差し引き324億円の増益となった。
タイヤ事業は売上収益が3,692億8,900万円で同27.0%増、事業利益が234億7,700万円(同8億9,500万円の損失)。国内新車用タイヤは、世界的な半導体不足の影響等により自動車メーカーの生産台数が減少したことなどの影響はあったが、売上収益は前年同期を上回った。国内市販用タイヤは、ダンロップブランドの低燃費タイヤやオールシーズンタイヤなどの拡販により売上収益は前年同期を上回った。海外新車用タイヤは、世界的な半導体不足の影響が各国の自動車生産に出始めている一方、新型コロナウイルスの影響からの回復傾向が見られたことにより販売を伸ばすことができ、売上収益は前年同期を上回った。海外市販用タイヤは、中国や北米を中心に販売を伸ばした。「新車用タイヤは半導体不足や新型コロナ拡大で不透明な部分はあるが、下期、通期ともに2020年を上回るとみている。
また、北米を中心としたSUV用タイヤのワイルドピークの好調さが、ファルケンブランド全体を引き上げている。今は残念ながら生産が間に合わない状況で、コンテナ不足の影響もあるが、下期に向けてもワイルドピークは強い需要をもらっている。下期以降もワイルドピークの好調を維持すべく、販売施策も含め展開しており、まだまだ伸ばしていきたいと考えている」(山本悟社長)。
スポーツ事業は売上収益が514億3,900万円で72.4%増、事業利益が55億1,800万円(同29億200万円の損失)。ゴルフ用品は北米や韓国を中心に販売を伸ばし、売上収益は前年同期を上回った。
産業品他事業は売上収益が193億5,400万円で同0.1%減、事業利益が10憶6,900万円で同27.3%減。インフラ系商材での大型物件の減少や制振ダンパーの受注減の一方、衛生用品であるゴム手袋や医療用精密ゴム部品は、受注増加により販売増となった。事業利益については、量構成の変化で減益だった。
通期業績予想を上方修正
同社は2021年12月期通期業績予想を上方修正した。タイヤ事業で経費増加の抑制に加え、原材料価格高騰等に応じた販売価格の見直しを進めたことやスポーツ事業で北米や韓国を中心にゴルフ用品の販売好調が寄与したことなどにより、前回予想を上回るとしている。通期で9,000億円を超えるのは、同社として初めてとなる。
■2021年12月期通期業績予想
◇売上収益=9,300億円(前回予想9,100億円、増減率2.2%増)◇事業利益=550億円(同500億円、同10.0%増)◇純利益=355億円(同330億円、同7.6%増)
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