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【特集】ISO認証とゴム産業

オリオン、クレーム発生率が大幅に減少

商社 2017-02-28

田畑久夫専務


 オリオンは、工業・医療・理化学製品の専門商社で、島津製作所やオムロンなど京都に本社のある大手企業や大学の研究機関に、各種の製品・部品を供給している。

 同社は2001年にISO14001を2004年に9001を取得した。品質ISOである9001を取得してから、環境ISOである14001を取得するという企業が多い中、同社では、取引先企業の前提条件として環境ISOの取得を要請されたこともあり、先に14001を取得した。2001年の段階での環境ISOの取得は、ゴム・樹脂製品卸商社の中では早い方だろう。

 ISO14001の取得に向けて同社では、田畑久夫専務が中心になって1年ほど前から準備を進めた。「コンサルタントを招き、月に2、3回スタッフが勉強会を行った。全社員が参加しての勉強会も行いISOの考えを全社に浸透させた」という。9001の認証取得の際は14001の経験もあり順調に取得することができたという。

 同社ではISOシステムの導入効果として、クレームの発生率が大幅に減少したことを上げる。吉岡正広商品部品質管理グループリーダーによると「2007年に比べ現在は3分の1まで減少している」という。また社内ルールが確定したことで、先輩や上司にいちいち指示されなくても、従業員が自主的に動けるようになり、仕事の効率が上がった。個人個人が各自のやり方でやっていた仕事もルールが統一され、組織的に、有機的に動けるようになったという。

 同社は技術商社である旭ケミカルスのグループ企業で、ISOシステムの導入後は、月1回グループ全体の管理統括者が集まり会議を行っている。旭ケミカルスとオリオンのほか、樹脂加工を行う製造会社のコロニスに加え、中国とベトナムに生産・販売拠点を持っている。2008年には9001と14001について国内グループ3社で統合認証を取得したが、「今年か来年には、海外拠点も含めた全世界でマニュアルを統一し、統合認証を取得する計画」(吉岡リーダー)という。

 2015年版への移行は、昨年2月から作業を開始、今年7月に移行予定。

 「2015年版導入後は、リスク管理が向上すると思う。これまでは問題が発生してから対応していたが、2015年版導入後はリスクを予見し、未然にリスクを回避できるようになると思う。また2015年版では、これまで以上にプロセスを重視しているため、何か問題が発生した場合、それが偶然に発生したものなのか、必然なのか判断できるようになる」(吉岡リーダー)

 田畑専務によると、ISOの定期審査の中身が以前に比べ良い方向に変わってきているという。「以前は問題点を指摘するだけだったが、最近は指摘するだけでなく、改善に向けてのアドバイスをしてくれるようになった。そのため当社では、審査の際はなるべく沢山指摘していただくように要請している。そして審査で指摘されたことを、その場で納得して改善につなげるよう取り組んでいる」という。

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