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【インタビュー】西日本バンドー社長松尾聡氏

全国トップクラスの商社めざす

商社 2016-03-07


 昨年6月、西日本バンドー社長に就任した松尾聡氏。抱負と課題、足元の販売状況などについて話を聞いた。
 

地域密着のサービスが強み

 ―バンドー化学の国内販売会社の西日本地区の舵取り役として抱負を。
 「中部から九州までをテリトリーとする広域の販売会社ですから、ゴム商社として定量的にも全国トップクラスの商社を目指したいと考えています。当社は、元々、西日本地区の9社が合併してできた会社であり、幅広い商品群を扱っていることから、各商品のスペシャリストなど、多様な人材がいることが強みの一つです。これがうまく混ざり合って相乗効果を出していけばさらに強い会社になると考えています。

 また、エリア戦略によって、地域に密着した商売、サービスをしっかりできるのも当社の強みだと思っています」

 ―課題は。
 「地域によって商売のやり方も文化も違いますから、やはり日頃のコミュニケーションを高めて融合していくことが求められます。そして営業の質をさらに上げて、顧客に当社のセールスが来たら、いいものがあると思われるようにしていきたいと考えています」
 

保証体制を整える

 ―販売会社としてバンドー製品以外の他社製品の取り扱いがあると思います。これに対する考えは。
 「ベルトの周辺商材を中心に売り上げの2割程度を占めます。他社製品とは言え、単品商売だけではなく、サービス面も含めて、対応していく必要があります。当社は商社ですが、社内に品質保証室を設け、取扱商品についてはきっちり保証できる体制を取っています。さらに各地域の加工会社とのネットワーク、代理店とのネットワークを密にし、物品とサービスをからめたビジネスモデルを強化していく考えです」

 ―現在の物流拠点は。
 「九州、広島、高松、大阪にありますが、一部で利便性、安全性などで改善すべきところもあり、そこは見直しをかけているところです」

 ―足元の状況と15年度の業績見込み、16年度の計画は。
 「昨年10月以降は、中国経済の減速の影響もあり、機械出荷が落ちてきている等、売上的にはやや思わしくない状況です。通期の業績としては、営業拠点の見直しや代理店向け電子商取引が奏功し、微かですが、増収増益となる見通しです。

 16年度に向けて、取り巻く経営環境には、あまり明るい材料はありませんが、当社の強みである地域に密着し、顧客と顔をあわせた地道な営業活動を推進することにより、増収増益を目指します。少し挑戦的な目標ですが、2022年度を最終年度とするバンドーグループの中長期経営計画“Breakthroughs for the future”の達成に向けて、当社の業績もさらに伸ばしていく必要があります。

 私は学生時代から40歳過ぎまでラグビーをやっていましたが、ラグビーでは”One for all,All for one”と言います。社員一人一人が自分の役割を果たし、皆でカバーしあう。そうしていけば目標は必ず達成できると思っています」

 松尾聡氏(まつお・さとし)56歳。1982年4月バンドー化学入社、00年4月東京支店MMP営業部長、04年4月東京支店 流通営業部長、06年4月名古屋支店長、08年4月大阪支店長、09年4月MMP事業部長、13年4月人事部長、15年4月執行役員に就任、西日本バンドー取締役常務執行役員、15年6月から西日本バンドー代表取締役社長

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