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2020年12月期第1四半期業績

クリヤマホールディングス、アジア事業は減収大幅増益

商社 2020-05-15

 クリヤマホールディングスが5月14日に発表した2020年12月期第1四半期(1-3月)業績は、売上高が139億4,700万円で前年同期比5.7%減、営業利益が9億6,000万円で同12.1%減、経常利益が11億6,200万円で同12.7%増、純利益が8億3,000万円で同30.7%増となった。売上高、営業利益は減少したが、為替差益を計上したことで、経常利益、純利益は増加した。

 セグメント別にみると、アジア事業は売上高が73億4,100万円で同5.6%減、営業利益が8億9,500万円で同12.2%増。

 アジア事業のうち、産業資材事業は売上高が40億400万円で同4.1%減、営業利益が5億1,500万円で同22.8%増。ディーゼル乗用車などに向けた尿素水識別センサーや造船会社向け各種デッキコンポジションなどの国内販売は増加したが、中国子会社の現地販売が減少した。営業利益は内製売り上げの増加や営業利益率の改善により大幅増益となった。

 スポーツ・建設資材事業は売上高が31億9,100万円で同7.1%減、営業利益が4億1,700万円で同1.0%増。鉄道施設で使用される遠心階段や大型商業施設に向けた大判セラミックタイルの販売は増加したが、スポーツ施設で使用される弾性スポーツシートなどの販売が減少。営業利益は民間投資向けにオリジナル製品の販売増や、工事の採算性改善により増益となった。

 その他事業は売上高が1億4,500万円で同12.1%減、営業損失が3,800万円(前年同期は3,500万円の営業損失)。スポーツアパレル「MONTANA」ブランドの店舗販売が減少し減収減益となった。

 北米事業は売上高が57億2,600万円で同5.2%減、営業利益が2億4,200万円で同45.2%減。農業用ホースや下水用ホースが堅調に推移したが、主力商品の飲料用ホースの受注が低調。営業利益は株価低迷に伴う積立資産の価値下落により、退職費用や貸倒引当金の繰り入れが増加したことで大幅に減少した。

 欧州事業は売上高が8億7,900万円で同9.2%減、営業損失が3,300万円(前年同期は800万円の営業利益)。スペインとアルゼンチンに拠点を置く製造販売子会社が、新型コロナウイルスの影響で生産・販売の制限を受けたことで、レイフラットホース・ノズルなどの販売が減少した。

 通期業績予想(※)は、売上高が565億円で前期比2.5%増、営業利益が32億円で同2.7%増、経常利益が33億円で同3.9%増、純利益が22億円で同8.4%増としている。

 ※新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響額は含まれていない。今後変更の必要性が生じた場合は速やかに開示するとしている。

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