独のタイヤ技術発表・展示会で
住友ゴム工業 、タイヤ・路面摩耗粉じんに関する研究成果発表
タイヤ 2026-03-05
住友ゴム工業は、3月3日~5日にドイツ・ハノーバーで開催されたタイヤに関する技術発表・展示会「Tire Technology Expo 2026」で、タイヤ・路面摩耗粉じん(TRWP)に関する6件の研究成果を発表した。
同社は、TRWPが環境に及ぼす影響の解明と低減を重要課題と認識し、タイヤメーカーとしての社会的責任を果たすべく各種取り組みを推進。他摩耗性を高めTRWPの発生量の低減に努めるとともに、科学的データに基づくアプローチを通じ、TRWPの①発生②拡散③蓄積の3段階に着目し、環境負荷低減のための調査・研究に取り組んできた。

研究成果発表の様子
今回は各段階で新たに得られた知見および新たな研究成果を発表した。
「発生」段階では3件を報告。ひとつめは、ロンドン・クイーンメアリー大学のJames Busfield教授との共同研究で、走行中のタイヤ表面で起こる化学的な変化に着目し、TRWPがどのように形成されるかを調べる新たな方法を開発。タイヤに配合する添加剤の種類や量を変えることでTRWPの大きさや成分の割合をコントロールできる可能性を確認した。2つめはオランダの装置メーカーの VMI 社との共同研究で、ゴム試験片を用いた室内摩耗試験、TRWPを回収・検出する技術を検証。その結果、幅広いサイズの TRWP を取得・解析できる新たな手法を開発した。3つめは、ドレスデン工科大学と進めているゴムの疲労特性を定量的に評価する新試験手法の研究。これにより、ゴム材料の耐久性と耐摩耗性を短時間で評価できる試験方法の確立に目処をつけた。
「拡散」段階では2件。ひとつめは、ドイツ・オストファリア応用科学大学のFalk Klinge教授と、走行中のタイヤ周辺に生じる空気の流れを利用したTRWP回収装置の開発。可視化装置を改良することで、タイヤの幅方向を含む風の流れを三次元的に捉えることに成功した。2つめは、この三次元的な流れの情報を基に、回収装置の取り付け角度の最適化について検討を進めたことで、空力を利用したTRWP回収装置の実用化可能性を実験的に示すことができた。
「蓄積」段階では、京都大学・地球環境学堂の田中周平准教授との共同研究で、京都市の交差点で採取した道路塵埃(じんあい)にTRWPだけでなく、従来の分析では見過ごされてきた300μm以下のマイクロプラスチックが大量に存在していたことが判明。環境中における蓄積場所とその量を正しく把握することは、TRWPの拡散や蓄積の予防、緩和に向けた重要な知見となる。同社では引き続きこれらの収集に取り組んでいく。
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