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鉱山事業者への新たなソリューション提供

ブリヂストン、コマツと共創プロジェクトの実証実験開始

タイヤ 2025-02-06

 ブリヂストンとコマツは、鉱山事業者への新たなソリューションサービスを提供する共創プロジェクトの実証実験を開始した。コマツの鉱山向け大型機械の管理システム「Komtrax Plus」から得られる車両データと、ブリヂストンの鉱山車両向け次世代タイヤモニタリングシステム「Bridgestone iTrack」から得られるタイヤデータをリアルタイムで共有し、解析、タイヤの適切な使い方を提案することで、鉱山向けダンプトラックの燃費改善や、ユーザーにタイヤをより安全に、長く、上手く、効率的に使い切ってもらうことを目指す。両社は今後この実証実験の結果をもとに、各社単独では成し得なかったサービスの提供を開始する予定。

Komtrax PlusとBridgestone iTrackのデータ相互交換のイメージ


 今回の共創では、車両とタイヤのデータを共有・解析し、ブリヂストンとコマツの経験や知見を融合したソリューションを提供することで、過酷な鉱山現場の困りごとを解決することを目指す。鉱山オペレーションでは、外的要因によるタイヤの故障や車両の停止が発生し、ダウンタイムが課題となっている。また、タイヤを使い切る前に交換が必要になることも課題だ。これらに対して、タイヤと車両のデータを組み合わせた精緻な解析を可能とすることにより、故障原因を早期に特定する。そして、原因に合わせた適切な応急処置や再発防止策を実施することで、ダウンタイムの短縮を目指す。さらに、燃費に影響を与える要因として、①鉱山現場の特徴(傾斜度、路面状況)、②車両の使用状況(走行ルート、走行速度、積載量)、③タイヤの仕様(パターンや材料等)や使用方法があり、これらのデータを分析し、燃料費の削減にも貢献していく。

 ブリヂストンは、「断トツ」商品である鉱山・建設車両用タイヤ「Bridgestone MASTERCORE」を中核にした強いリアルと、「Bridgestone iTrack」から取得できるタイヤの温度や空気圧、車両位置情報や走行速度などのデータ解析を組み合わせ、鉱山ごとのオペレーション最適化に貢献する鉱山ソリューション「Smart On-site」を展開している。断トツ商品の価値の増幅、それにもとづいたユーザーとの信頼の増幅、そしてデータの価値を増幅し、新たな価値を創造していく。

 ブリヂストンとコマツは、共通のユーザーである鉱山事業者の安全性や生産性を向上させ、総所有コストの改善に貢献していく。また、燃料消費量の削減によるCO2 排出量の減少や、タイヤを1本1本使い切ることで、必要なタイヤ本数を削減し、資源生産性の向上にも寄与する。これらを通じて、新たな価値創造を目指し、共創を加速させていく。

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