開発期間短縮、性能向上等に寄与
TOYO TIRE、タイヤ設計基盤技術を高度化
タイヤ 2024-07-18
TOYO TIREは、独自の高効率・高精度タイヤ設計プラットフォーム「T-MODE」に、第7世代HPCシステム(High-Performance Computing system)を新たに採用した。空力予測やスノー予測など大規模シミュレーションの計算時間短縮とシミュレーションデータ蓄積の加速、同データを用いたAIによる逆問題解法の予測精度向上が期待できる。より高性能なタイヤをよりスピーディーに開発する商品開発基盤が整ったことになる。
第7世代HPCシステムは、第6世代に比べ処理能力が3倍で、超並列処理技術等も強化した。今回、第7世代HPCシステムの導入に合わせ、T-MODEに搭載したソフトウェアも最適化。これらにより、設計者が実施する大規模シミュレーションの処理能力向上と高速化を図った。大規模シミュレーションの計算時間は、これまでと比較し最大2分の1以下に短縮。計算時間短縮により、シミュレーションデータの蓄積が加速する。

シミュレーションデータ蓄積の加速とそれに伴う蓄積量増加は、AIによる逆問題解法の予測精度向上に繋がる。シミュレーションデータは、AIのディープラーニングに必要なもので、データの蓄積量が多ければ多いほど予測精度が増す。
AIによる逆問題解法は、開発を目指すタイヤに必要な性能値をインプットすればAIが逆算し、その性能を得るために必要な構造、形状、パターンの設計仕様を導き出すもの。同社は2019年、CAE(コンピュータ支援技術)による従来のタイヤ設計基盤技術にAI技術を用いた設計支援技術を組み込み、新型「T-MODE」として進化させた際、逆問題解法のアプローチを可能にした。逆問題解法を用いると、開発期間の短縮だけでなく、性能の向上、機能とデザインの両立、試作削減による省資源化を図ることができる。
第7世代HPCシステムの導入とそれに伴うソフトウェアの最適化で高度化したT-MODEは、すでに実用化されている。今年2月から北米市場で販売を開始した、ピックアップトラック/SUVのEV向け大口径タイヤ「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ EV」の開発では、T-MODEが各性能の進化、開発期間短縮等を強力に後押しした。
同社では新たなT-MODEの運用によって、例えばEV用タイヤには欠かせない転がり抵抗や耐摩耗性に優れた製品の早期具現化など、さらなる設計の高精度化、高速化が期待できるとしている。
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