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サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を強化

ブリヂストン、2024年モータースポーツ活動計画を発表

タイヤ 2024-03-08

 ブリヂストンは、2024年のモータースポーツ活動計画を決定した。

 4輪レースでは「POTENZA」ブランド、2輪レースでは「BATTLAX」ブランドのタイヤを中心に、トップカテゴリーレースからアマチュアドライバーによる参加型レースまで、モータースポーツ文化の発展を支えるため、国内外の様々なモータースポーツをサポートする。

 同社ではサステナビリティを中核に据え、活動を進化させる決意を込めた『Passion to Turn the World(世界を変えていく情熱)』のメッセージのもと、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を強化していく。

 レースを「走る実験室」として、極限の条件で技術を磨き、EV時代の新たなプレミアム商品設計基盤技術「ENLITEN」の進化に挑戦し、『From Circuit to Street』をコンセプトに、市販用タイヤ開発の次のステージへ繋げていく。

 さらに原材料調達からリサイクルまで、タイヤを「創る」「使う」、原材料に「戻す」というバリューチェーン全体のサステナビリティへ向けた活動も推進していく。また、これらの活動を通じて、新たな「自ら極限へ挑戦」する姿、レースを支える姿や情熱を示すことで、ブランド力も進化させ、「サステナブルなプレミアムブランド」を構築していく。

 トップカテゴリーレースにおいては、国内では4輪レースの「SUPER GT」や2輪の「全日本ロードレース選手権」、海外では同社グループが「Firestone」ブランドのタイヤをワンメイクで供給する北米の「NTT INDYCAR SERIES」や世界最高峰の2輪耐久レースである「FIM世界耐久選手権(EWC)」などにタイヤを供給。また、モトクロスのトップカテゴリーである「全日本モトクロス選手権」にもタイヤを供給する。

 アマチュアドライバーも参戦できるカテゴリーでは、「TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup」や「全日本ジムカーナ選手権」「マツダグラスルーツモータースポーツカテゴリー」、また今年から入門者向けラリー競技「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge」などにもタイヤを供給する。

 「スーパー耐久シリーズ」 においては、「Empowered by BRIDGESTONE」のタイトルのもと、オフィシャルタイヤサプライヤーとしてタイヤを供給しレースをサポートする。これらのさまざまなレースを通じて、極限の状況におけるタイヤの限界性能を追求する技術力やブランド力などを磨き続けるとともに、プロフェッショナルからアマチュアまでの全てのドライバー・ライダーの安全および一人ひとりの最高のパフォーマンスを支える。

 加えて、サステナブルなモータースポーツ活動として、一般ドライバーがEV・FCVといったゼロエミッション車のみで参加し電費効率を競うラリー競技「Bridgestone FIA ecoRally Cup」を、引き続きタイトルスポンサーとしてサポートし、「ENLITEN」技術の価値を訴求する。同活動を通じて、モータースポーツの国際的な発展に貢献するとともに、カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現も支えていく。

 また、モータースポーツ文化を支える活動として、プロドライバーによるeモータースポーツのレッスンを提供する「Bridgestone eMotorsport Institute」および初めてサーキットを走る初心者に向けた参加型走行イベント「POTENZA Circuit Challenge(PCC)」も2023年から継続・強化し、モータースポーツファンの裾野をさらに広げていく。

 ■4輪レース
 ◇SUPER GT=国内で随一の人気を誇るトップカテゴリーレースで、国内外のタイヤメーカーがタイヤを供給しており、同社もタイヤの限界性能を追求する技術の研鑽の場として注力。2023年は、GT500クラスでブリヂストンタイヤ装着チームが8年連続でシリーズチャンピオンを獲得、またGT300クラスでもシリーズチャンピオンを獲得した。2024年は、GT500クラスでは12チーム、GT300クラスでは4チームにタイヤを供給する。

 ◇スーパー耐久シリーズ=国内最大級の参加型モータースポーツ。同社は2024年からオフィシャルタイヤサプライヤーとして同レースを支えていく。2023年には、緊急で第2戦から一部市販タイヤを含むタイヤ供給支援を実施。今年からは全カテゴリーに対してスリックタイヤ/ウェットタイヤを供給する。

 ◇NTT INDYCAR SERIES=北米最高峰のフォーミュラカーレース。同社グループは、2025年まで同レースのオフィシャルタイヤサプライヤーとなることを発表。2000年から始まった「Firestone」ブランドタイヤの独占供給が今年で25年目を迎える。

 ◇INDY NXT by Firestone=NTT INDYCAR SERIESの次世代育成カテゴリーにあたるレース。同社グループは1991年から2013年まで「Firestone」ブランドタイヤで同カテゴリーをサポート。2023年から2025年まで、再び同レースのオフィシャルタイヤサプライヤーとなることを発表している。

 ◇Indy Autonomous Challenge(IAC)=北米・欧州で開催される完全自動運転車によるレース。世界中から17の大学、259人を超える大学生を中心とするチームがプログラムしたAIドライバーで参戦する。同社は2021年から「Bridgestone」ブランドタイヤを独占供給している。

 ◇TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup=ナンバー付きのレース参戦車両「TOYOTA GR86」と「SUBARU BRZ」で行われる日本自動車連盟(JAF)公認ワンメイクレースで、国内外のタイヤメーカーがタイヤを供給する。プロドライバーも参戦するプロフェッショナルシリーズには同レースで使用可能な「POTENZA」のタイヤを供給する。

 ◇マツダグラスルーツモータースポーツカテゴリー=多くのマツダ車ファンにモータースポーツの楽しさを体感してもらう場として、2024年も「POTENZA Adrenalin RE004」のタイヤをワンメイクで供給する。また、伝統ある「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」へも引き続き「POTENZA Adrenalin RE004」を提供する。

 ◇全日本ジムカーナ選手権=ターンやスラロームを含む舗装路面に設定されたコースを走行しベストタイムを競うモータースポーツで、国内複数のタイヤメーカーがタイヤを供給する。同選手権では、「POTENZA RE-71RS」、「POTENZA RE-12D TYPE A」および「POTENZA RE-11S」のタイヤを供給する。2023年は3クラスでブリヂストンタイヤ装着ドライバーがシリーズチャンピオンを獲得した。

 ◇TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge=入門者向けラリーとして日本全国で開催されるラリー競技。同社は2024年から、同競技で使用可能タイヤとして認定されている「POTENZA RE461R Kai TYPE A」「POTENZA RE480R」を供給する。

 ■2輪レース
 ◇FIM世界耐久選手権(EWC)=2輪のロードレースの世界選手権で唯一、複数のタイヤメーカーがタイヤを供給するレース。2024年も引き続き、3チームにタイヤを供給する。2023年は、ブリヂストンタイヤ装着チームが3年連続、4度目のシリーズチャンピオンを獲得した。2024年は、第1戦:ル・マン24時間耐久、第2戦:スパ8時間耐久、第3戦:鈴鹿8時間耐久、第4戦:ボルドール24時間耐久が開催される予定。

 ◇FIM世界耐久選手権鈴鹿8時間耐久ロードレース=FIM世界耐久選手権(EWC)の全4戦のうちの1戦。2023年はブリヂストンタイヤ装着チームが16大会連続優勝を達成。2024年も多くのチームにタイヤを供給し、共に勝利を目指す。

 ◇MFJ全日本ロードレース選手権=2023年は、JSB1000とST600の2クラスで、ブリヂストンタイヤ装着ライダーがシリーズチャンピオンを獲得。2024年もJSB1000の17チーム、J-GP3クラスも含め多くのライダーにタイヤを供給する。ST600クラスには、「BATTLAX RACING R11 (NHS)」のタイヤを供給し、2024年も同社がワンメイクでレースを支える。

 ◇MFJ全日本モトクロス選手権=2023年はLMX(レディース)クラスでブリヂストンタイヤ装着ライダーがシリーズチャンピオンを獲得。2024年シーズンもIA1、IA2、LMXの各クラスでタイヤを供給する。

 ■その他レース・モータースポーツファンの裾野を広げる活動
 ◇Bridgestone FIA ecoRally Cup=2023年からFIAの車両の電費効率を競うラリー競技「ecoRally Cup(エコラリーカップ)」をタイトルスポンサーとしてサポート。「ecoRally Cup」は1大会当たり300~800キロの距離を2~4日かけて走破する大会で、1日毎に3~4カ所のチェックポイントを設け、設定された区間タイムにどれだけ近づけたか、また規定内のエネルギー量をどれだけ効率的に使用できたかを競う。一般公道を使用し、一般販売されかつ一切の改造が禁止されたゼロエミッション車(BEV、FCV)のみが参加可能。2024年は10カ国、12回の開催を予定している。「Bridgestone FIA ecoRally Cup」では、大会を通じて省エネルギーなどの環境課題に応えるとともに、環境課題に対するドライバーや大会関係者の積極的な行動を促していく。

 ◇Bridgestone eMotorsport Institute=2023年に開講したドライビングシミュレータを使ってプロドライバーから直接指導を受けながら気軽にモータースポーツの技術向上を目指すことができる体験型プログラム。今後幅広い層にeモータースポーツを通じて「走るわくわく」を体感し競い合う場を提供することで、モータースポーツファンの裾野を広げていく。今年は月に4日間開催する予定。

 ◇POTENZA Circuit Challenge=初めてサーキットを走る初心者にプロドライバーからレッスンを受けながらサーキットで走ることの楽しさを感じてもらうことを目指した、参加型走行イベント。今年は全5回開催する予定。また、初中級者向けのイベント「POTENZA Circuit Meeting」も引き続き開催する。デジタルの「Bridgestone eMotorsport Institute」とリアルの「POTENZA Circuit Challenge」を組み合わることで、モータースポーツの魅力や楽しさを広く伝え、モータースポーツファンの裾野を広げていく。

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