PAGE TOP

全性能高めつつ空間品質、走行性能、サステナビリティにエッジ効かせる

ブリヂストン、ENLITEN搭載のREGNO GR―XⅢ発売

タイヤ 2024-01-29

 ブリヂストンは1月23日、赤坂プリンスクラシックハウス(東京都千代田区)で乗用車用プレミアムタイヤ「REGNO GR―XⅢ」の新商品発表会を開催した。発表会では、国内市販用乗用車向けタイヤとして同タイヤに初搭載した商品設計基盤技術「ENLITEN」や同タイヤの性能等について語られた。

 ENLITENは、同社が「EV時代の新たなプレミアム」と位置付ける商品設計基盤技術。タイヤを薄く、丸く、軽くすることを基本に従来のタイヤ性能を全方位で向上させたうえ、さらに特定の性能にエッジを効かせることで「究極のカスタマイズ」を実現する技術だ。一般的に、タイヤの性能には二律背反のものも少なくなく、性能を全方位で高めつつ特定の性能にエッジを効かせることは容易ではない。ENLITENは、それを実現しており、タイヤの運動性能と環境性能の高レベルでの両立を可能にする。

あいさつする東取締役 代表執行役 Joint Global COO


 発表会の冒頭あいさつに立った東正浩取締役 代表執行役 Joint Global COOは「ENLITENは複雑化、多様化するニーズに高次元で応えることができるよう、タイヤに必要とされる性能の『究極のカスタマイズ』を実現する技術だ。ENLITENを適用したREGNO GR―XⅢは、より深みを増した空間品質による静粛性や磨き抜かれた走行性による走りそのものを楽しむことを実現し、かつサステナビリティにも配慮している。REGNOを長らくご愛顧いただいている方はもちろんのこと、これまでREGNOを体感したことのないユーザーに対しても、想像を超える満足をしてもらえる商品に仕上がっている」と語った。

(右から)久米伸吾常務役員 BSJPタイヤ販売事業管掌(REP/OE/ソリューション)兼ブリヂストンタイヤソリューションジャパン代表取締役社長、東正浩取締役 代表執行役 Joint Global COO、ゲストのトラウデン直美さん、草野亜希夫常務役員 製品・生産技術開発管掌


 REGNO GR―XⅢは、クラス最高レベルの低燃費性能を達成しつつ、従来品であるREGNO GR―XⅡと比較し全性能を向上。そのうえ、空間品質、走行性能、サステナビリティにはエッジを効かせた。

 空間品質の進化では、荒れた路面でのロードノイズ(低周波)が12%低減、スムーズなアスファルトでもパタンノイズ(高周波)を8%低減した。

 走行性能、ハンドリングにおいては、応答性の良いハンドリングと安定性の大幅な向上に加え、ウェット制動距離を従来品比で13%低減。タイヤラベリング制度におけるウェット性能「a」を全51サイズで実現した。

 また、サステナビリティでは、ISCC PLUS認証に基づいたマスバランス方式で生産された合成ゴムなど再生資源、再生可能資源の使用を大幅に向上させただけでなく、従来品比で約10%軽量化。転がり抵抗性能もクラス最高レベル(「AA」29サイズ、「A」22サイズ)を達成しており、大幅な環境負荷低減を実現した。

 全方位だけでなく、エッジを効かせた性能向上を支えているのが、ENLITENで進化しREGNO GR―XⅢで搭載した「新構造・新形状」、「新トップゴム」、「新パターン」の3つの技術。新構造・新形状、新トップゴム、新パターンを採用したことで、振動入力を低減し音を吸収することによる空間品質向上、応答性の良いハンドリングやグリップの向上による走行性能向上を実現するとともに、クラス最高レベルの転がり抵抗性能と軽量化、再生資源・再生可能資源活用によるサステナビリティの向上を実現した。「ENLITENがブリヂストンの製品開発を次のステージへ導き、REGNOが生まれ変わる。全方位での性能向上に加え、空間品質、走行性能、サステナビリティにエッジを効かせた新たなREGNO GR―XⅢが完成した」(草野亜希夫常務役員 製品・生産技術開発管掌)。

 REGNO GR―XⅢは全51サイズで2月から順次発売。サイズは今後拡大していく方針。

人気連載

  • マーケット
  • ゴム業界の常識
  • 海から考えるカーボンニュートラル
  • つたえること・つたわるもの
  • ベルギー
  • 気になったので聞いてみた
  • とある市場の天然ゴム先物