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5年後、100万本販売を計画 「簡単ではないが不可能でもない」

【インタビュー】ネクセンタイヤジャパン・西村竜代表取締役社長

タイヤ 2017-03-14


 昨年11月、韓国ネクセンタイヤと豊田通商との合弁でネクセンタイヤジャパン(本社・東京都港区芝浦、西村竜社長)が設立され、日本市場に本格参入して4カ月が過ぎた。輸入車販売等の手腕を買われて合弁会社の社長に就任した西村氏に、外資系タイヤにとって厳しい日本市場に参入するための戦略と勝算を聞いた。

 ―合弁会社は立ち上がったばかりだが、現状は。
 西村 日本法人は現状7人のスタッフでスタートしたばかりだが、これから流通整備などを進めるにしても質の高い人材と組織が必要になるので、これをつくり上げていくことが私の仕事だと思っている。タイヤは専門知識が必要なので、常時募集をかけている。

 ―日本市場進出は合弁という形をとったが。
 西村 特にOEについては、合弁パートナーである豊田通商の力を借りつつ国産自動車メーカーへの新車装着をねらっていきたい。これまでは韓国から出張ベースでの営業活動であったが、ジャパンができたことで、よりきめ細かく対応することができる。

 ネクセンは最近、ポルシェカイエンの標準装着用タイヤに採用されたが、これによってOE展開に弾みがつくことを期待している。

 ―リプレイスの戦略は。
 西村 リプレイスでも豊田通商の持つ輸入中古車販売事業やアフターマーケットビジネス事業との協力関係を構築し、バリューチェーンの拡大を図っていく。

 ただ日本法人としては、合弁パートナーである豊田通商が満足する収益を生まないといけないし、ネクセンタイヤ本体としても、単体として収益を上げて再投資できるような企業体質をジャパンに期待している。よって、ボリュームのみを優先させるような戦略はとらない。

 ―取扱い店舗は。
 西村 現在、流通網を整備中であるが、全国のカー用品量販店、自動車ディーラー、タイヤ専門店、ガソリンスタンド、自動車修理工場などのオーソドックスな流通網をまずは整えたい。

 日本市場は年間6,000万本のリプレイス市場を抱える。そのリプレイスの世界では、タイヤを使用する消費者の手前の小売の方々から信頼、満足を得られないとブランドの成長はない。信頼を得ることが一番のキーポイントになるので、まずはブランドポジションを上げていくことに専念していきたい。

 ―乗用車用タイヤ中心のネクセンを日本の消費者にどのように訴求を。
 西村 ネクセンタイヤは、「性能、品質、価格」のバランスの良さが一番のセールスポイント。消費者に賢い選択をしていただきたいという主旨の「SMART CHOICE」をキーワードに訴求していきたい。また、スポーツ性能に特化した「エヌフィーラSUR4」という製品があるが、このモデルのアップグレードバージョン「エヌフィーラSUR4G」が5月に発売される予定だ。高性能ハイグリップタイヤは「SMART CHOICE」をわかりやすく訴求できるので、まずはこの製品からプロモーション活動を行いたいと考えている。

 ―日本市場での販売計画は。
 西村 私は以前輸入車ディーラーにいたのでよくわかるが、輸入車も外資系タイヤも日本市場で厳しい状況にある点で共通している。タイヤビッグ3といわれるブランドでも、日本市場では2、3%のシェアしか確保できていない。

 当社は5年後の2022年までに年間100万本の販売を計画している。簡単ではないが、不可能でもないと思っている。

 ―計画を達成するためには何が鍵になると。
 西村 国産車メーカーに標準装着用タイヤとして採用されることが一番の広告宣伝効果だ。そのためにはリプレイスだけでなく、OE営業もしっかり行っていくことが肝要である。

 ■ネクセンタイヤジャパン
 ▽設立=2016年11月4日▽資本金=2億8,000万円▽出資比率=韓国ネクセンタイヤ51%、豊田通商49%▽事業内容=ネクセンタイヤ製品の国内販売代理店事業

 ■韓国ネクセンタイヤ
 ▽所在地=韓国慶尚南道梁山市▽代表者=カン・ホチャン社長▽設立=1942年6月▽生産工場=3拠点(韓国2、中国1、18年にチェコ工場稼働予定)▽売上規模=2,000億円▽従業員数=約6,000人

 西村竜氏プロフィール=1964年兵庫県生まれ、52歳。89年東京海上火災保険入社。19歳の頃から中古車ディーラーで修行していた経緯から、91年自動車整備などを手がけるアールオート設立。その後中古車販売、輸入車ディーラー等の役員を経て、2016年11月ネクセンタイヤジャパン代表取締役社長に就任

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