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1月から販売 5年以内に100万本目指す

韓国ネクセンタイヤ、日本市場に本格参入

タイヤ 2017-01-17

左からネクセンタイヤのカン社長、ネクセンタイヤジャパンの工藤副社長、同西村社長、豊田通商の貸谷常務


 韓国第3位のタイヤメーカーNEXEN TIRE(ネクセンタイヤ)は1月16日に都内で会見し、日本市場に本格参入すると発表した。トヨタグループの総合商社・豊田通商とともに自動車用タイヤ販売の合弁会社・ネクセンタイヤジャパンを日本に設立し、この1月からネクセン社製タイヤの販売を開始する。

 会見にはネクセンタイヤのカン・ホ・チャン代表取締役社長のほか、豊田通商の貸谷伊知郎常務取締役、ネクセンタイヤジャパンの西村竜代表取締役社長らが出席し概要について説明した。

 今回の参入の足掛かりとなるネクセンタイヤジャパンは昨年11月に設立。資本金は2億8,000万円で、出資比率はネクセンタイヤ51%、豊田通商49%。国内の販売代理店として、ネクセンタイヤのフラッグシップブランド「NEXEN(ネクセン)」を中心に、40年以上の歴史のあるロングセラーブランド「ROADSTONE(ロードストーン)」も展開する。

 ネクセンタイヤ製品は「高品質かつ経済的(低価格)な点が最大の強み」(西村社長)。ポルシェカイエンをはじめ、数多くの欧州高級車や日系車種に標準装着用タイヤとして採用されており、グッドデザイン賞などのデザインアワードから高いデザイン性も評価されている。

 ネクセンタイヤジャパンではこれらの特長を全面に押し出すことで、課題となる日本での認知度を向上させ、販売拡大とともに新車装着用の採用も進めていく。販売にあたっては豊田通商の有する販路も活用しながら、「5年以内に販売本数100万本(現在は約33万本)、市販用シェア1-1.5%を達成し、将来的には日本における海外タイヤメーカーNo.1を目指す」(西村社長)。

 会見の席上でカン・ホ・チャン社長は「我々は欧米では高い評価を得ているが、日本進出は遅れているので、日本の先進的な自動車産業やタイヤメーカーに学んでいきたい。製品面では日本市場に合った製品を新たに開発し、お客様に供給していくと同時に、販売方法などのソフト面でも改革を進めていきたい」と今後の抱負を述べた。

 ネクセンタイヤは1942年設立。韓国内の販売シェアは約30%で、国内3位。ミシュランとの提携を経て、現在はグローバルタイヤメーカーして世界130カ国以上に製品を展開している。最先端のオートマティックファクトリーを含む3つの生産拠点(18年にはチェコ工場が稼働予定)、中央研究所、米・独・中国などのグローバルR&Dセンターを運営。売上規模は2,000億円、従業員は6,000人以上で、日本の三菱自動車をはじめポルシェ、フォルクスワーゲン、フィアット―クライスラーグループなど世界有数のカーメーカーに製品を供給している。

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