使用済タイヤのリサイクル技術開発で
ブリヂストン 、LanzaTechとパートナーシップ締結
タイヤ 2022-04-18
ブリヂストンの米州グループ子会社ブリヂストンアメリカス(BSAM)は、二酸化炭素をエネルギーや化学品に転換する独自の技術を有するLanzaTech NZ(Lanza Tech)と、使用済タイヤの革新的なリサイクル技術の開発に向けた独占的パートナーシップを締結した。
米国イリノイ州に本社を置くLanza Techは、廃棄物から炭素を回収、それを再生資源として、燃料、繊維、包装材などに再利用している。従来の炭素の利用方法を見直し、変革することを通じて、炭素がただ放出されるのではなく再利用され、それにより空や海がきれいに保たれ、環境汚染が過去のものとなる新たな炭素循環型経済の実現を目標としている。
ブリヂストングループではこの共創を通じて、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを加速。「Bridgestone E8 Commitment」で掲げる「Ecology 持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、よりよい地球環境を将来世代に引き継ぐこと」、「Energy カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えること」にコミットしていく。
世界のタイヤメーカー大手10社で組織されるTIP(タイヤ産業プロジェクト)によると、世界では毎年およそ10億本のタイヤが、再利用されることなく役割を終えると推定されている。この課題に対し、ブリヂストングループとLanza Techは共創パートナーとして、使用済タイヤを再生資源として新たな原材料へリサイクルし、再利用する資源循環システムの構築に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく。
具体的には、使用済タイヤリサイクルして原材料に戻す新たなビジネスモデルの構築を共同で進め、再生資源の普及を促進していく。Lanza Techの持つ炭素回収およびガス発酵技術を用いて、使用済タイヤからエタノール等の化学品を製造し、包装用の樹脂やポリエステル糸、洗濯洗剤など日用品に使用される秋面活性剤などの原材料として再利用することに取り組む。さらに、使用済タイヤからタイヤ材料のひとつである合成ゴムの素原料となるブタジエンを製造するため、独自の微生物を用いた発酵循環の実現を目指す。
同グループでは、様々なパートナーとの共創を通じて、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミー化の実現とビジネスモデルの連動を推進。サーキュラーエコノミーについては、2030年に再生資源・再生可能資源に由来する原材料比率を40%に向上させ、2050年に100%サステナブルマテリアル化に挑戦していく考えだ。
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