2020年12月期第3四半期業績
横浜ゴム、新型コロナの影響で全事業マイナス
タイヤ 2020-11-16
横浜ゴムが11月13日に発表した2020年12月期第3四半期(1~9月)業績(IFRS)は、売上収益が3,903億6,600万円で前年同期比16.2%減、事業利益が93億4,800万円で同63.8%減、純利益が43億3,000万円で同84.7%減となった。
事業利益段階の増減要因をみると、増益要因は原料価格84億円、固定費48億円の計132億円の増益。減益要因は販売量133億円、製造原価87億円、MB31億円、ATG13億円、特殊要因12億円、価格MIX8億円、その他8億円、為替差6億円の298億円の減益、差し引き165億円の減益。
セグメント別にみると、タイヤは売上収益が2,662億5,000万円で同16.4%減、事業利益は5億1,100万円で同95.7%減。新車用タイヤは、国内では新型コロナウイルス感染症による需要減は緩やかに回復しつつあり、海外でも中国など回復基調にあるが、第2四半期までの減少が大きく、国内、海外とも減収した。
市販用タイヤは、積極的にグローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」シリーズや、乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD(アイスガード)」シリーズ、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」シリーズなどの高付加価値商品の拡販をはかったが、国内は暖冬で冬用タイヤの販売が低調だったことに加え、新型コロナの影響による消費活動の停滞から需要が減少、海外は中国など回復傾向の国もあるが、第2四半期までの減少が大きく減収した。
MB(マルチプル・ビジネス)は売上収益が711億8,200万円で同18.3%減、事業利益が25億6,700万円で同54.7%減。各事業とも新型コロナウイルス感染症の影響が継続し、ホース配管事業は、市場が回復傾向にあるものの、第2四半期までの減少が大きく減収。工業資材事業は、海洋商品は好調だったが、コンベヤベルト、土木資材不振により減収した。ハマタイト事業も、国内では工事の中断などが発生したほか、自動車生産が減少したことから減収。航空部品事業では、民需向けの販売の減少が継続したことで減収した。
ATG(アライアンスタイヤグループ)は、売上収益が473億7,600万円で同11.7%減、事業利益が62億3,300万円で同17.7%減。農業機械用・産業車両用タイヤを始めとするオフハイウェイタイヤは、市販向けを中心に回復基調にあるものの、第2四半期までの減少が大きく減収した。
通期業績予想を上方修正
横浜ゴムは同日、2020年12月期通期連結業績予想の上方修正を発表した。中国市場を中心に想定以上に市況が回復したことや、農業機械用・産業車両用タイヤをはじめとするオフハイウェイタイヤが堅調に推移したことによるもの。
■2020年12月期通期連結業績予想
売上収益=5,650億円(前回予想5,360億円、増減率5.4%増)◇事業利益=300億円(同210億円、同42.9%増)◇純利益=185億円(同125億円、同48.0%増)
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