【特集】低燃費タイヤ開発を支える基幹技術
ブリヂストン、「ナノプロ・テック」「エコ効きもちゴム」
タイヤ 2018-04-24
また、ナノプロ・テックから生まれた、シリカの分散に寄与するもう一つの成果が、花王と共同開発したシリカの分散性向上剤。ポリマーとシリカは、油と水のような関係にあるため、ただ単純に混ぜると上手く混じり合わない。分散性向上剤は油と水を橋渡しする界面活性剤で、これを用いることにより、シリカのそれぞれの分子を界面活性剤である分散性向上剤が覆い、ポリマーときれいに混ざりあうのだ。
ナノプロ・テックの技術を投入し生まれたゴムが、「エコ効きもちゴム」。転がり抵抗低減、ウェットグリップ性能、ライフ性能の全てを高次元でバランスしたゴムで、低燃費タイヤのベースゴムとなっている。
一般的に、ポリマーとシリカの分散性を向上することは、転がり抵抗低減に繋がるものの、それだけで転がり抵抗低減、ウェットグリップ性能、ライフ性能の全てを満たすことは難しい。そこで同社はナノプロ・テックを活用することで、低転がり性特化のポリマーとウェットグリップ特化のポリマーといった、ポリマーに役割を持たせることにした。ただ、低転がり性特化のポリマーは摩耗に対し弱い。そこで、それを補強する充填剤を低転がり性特化のポリマーに分配させ、摩耗に対する弱さを補っている。
これまで、転がり抵抗低減、ウェットグリップ性能といった2つの性能を両立したゴムはあったものの、これらの3つの性能全てを高次元で満たしているものはなかった。
同社は環境宣言の中で「自然と共生する」、「資源を大切にする」、「CO2を減らす」の3つを大きな柱として掲げている。「エコ効きもちゴム」は、転がり抵抗の低減によりCO2の削減に、ライフの長持ちにより資源を大切にすることに寄与している。
以前のタイヤ開発は、仮説を立て、実際にタイヤを生産することで検証していた。ただ、例えばシリカの分散のように、仮説を立てるために見る、予測することは困難だった。ナノプロ・テックにより、仮説に対ししっかりと検証ができるようになったことで、タイヤの開発スピード、精度は格段に向上している。
-
持続可能な社会の実現に向けた...
ブリヂストン、「FTSE4Good Index Series
タイヤ 2024-04-18
-
商品設計基盤技術「ENLITEN」の...
ブリヂストン、「Tire Manufacturer of t
タイヤ 2024-04-17
-
【人事】
ブリヂストン(4月16日)
人事 2024-04-17
-
「4月8日タイヤの日」起点に安...
ブリヂストン、「ファミリー交通安全パーク」を開催
タイヤ 2024-04-12
-
特集「防災に貢献するゴム企業」
ブリヂストン、高減衰ゴム系積層ゴム中心とした「免震ゴム」
ラバーインダストリー 2024-04-11
-
テーマは「みんなでまもる すて...
ブリヂストン、第21回こどもエコ絵画コンクール表彰式を開催
タイヤ 2024-04-08
-
修理専用トラックでホースを交...
ブリヂストン、ホースのモバイルソリューション強化
工業用品 2024-04-08
-
【新役員体制】
ブリヂストン(3月26日)
人事 2024-04-05
-
「第39回 Space Symposium」で...
ブリヂストン、新たな月面探査車用タイヤを開発
タイヤ 2024-03-29