ピレリジャパンは8月から、新型「Scorpion All Season SF3」を順次発売する。同製品は、SUV専用に設計されたオールシーズンタイヤで、受賞歴を持つCinturato All Season SF3の技術的特長を拡張し、このクラスの車両のニーズに特化して設計されている。

 同製品の中核となる特長は、さまざまな天候条件における安全性と汎用性。これらは独立機関であるDekraの試験によって確認されており、ピレリのタイヤは累積制動試験で優れた結果を達成している。さらに、発売開始時の全サイズでウェットグリップにおいて欧州ラベル最高評価の「A」評価を獲得。雪上性能は、厳格な冬季試験をクリアしたタイヤに付与される3PMSF(スリーピーク・マウンテン・スノーフレーク)マークによって証明されている。

 また、Scorpion All Season SF3は走行時の快適性にも優れており、スムーズで心地良いドライビング体験を提供する。発売開始時の全サイズでEUラベルにおける車外騒音で「B」クラスと評価され、転がり抵抗は「A」クラスおよび「B」クラスに分類されており、性能の持続性とCO2排出量の低減にも貢献している。

 さらに、Pirelli Scorpion All Season SF3は、欧州の主要な比較テストで高い評価を獲得したCinturato All Season SF3の重要な特長を継承しており、同様に高いブレーキング性能を有している。

 同製品には、SUVのハンドリング性能と重量に対応するため、専用の最適化と技術的ソリューションを導入。大型化された強化トレッドブロックや、トレッドブロックと路面の接触面積が徐々に増加する、プログレッシブ・エントリー形状を採用している。

 同設計により、急激な圧力の集中を防ぎ、路面との接触をよりスムーズにすることで、振動やロードノイズを低減する。さらに、同構造は特に重量のあるSUV車両において、ドライビングの快適性、安定性、およびグリップ性能の向上に貢献する。

 通年での優れた性能は、Cinturato All Season SF3から受け継いだアダプティブ構造を採用した特殊なトレッド設計によって支えられている。同設計には、摩耗の進行に伴い直線状からジグザグ形状へと変化する3Dサイプが採用されており、摩耗によりトレッド溝の深さが減少しても雪をしっかり捉える接触面積が増加。また、このアダプティブ設計はサイプの動きにも影響を与える。高い接地圧がかかるとサイプが閉じて密着する特性により、トレッドは冬用タイヤのようなサイプ主体のパターンから、より夏用タイヤに近いプロファイルへと変化する。これにより、ドライ路面での性能や制動時の安定したパフォーマンスを実現する。

 トレッドの各気候への適応性は、革新的な素材によって実現している。幅広い溝とのバランスを取るために、Scorpion All Season SF3のコンパウンドは、高温時における剛性、安定性、応答性を考慮して設計。

 一方で、冬季性能は革新的な素材の採用によって強化している。具体的には、低温下でも高い可動性を発揮する特定のミクロ構造を持つ新しいポリマーの配合がある。さらに、天然由来の新しい樹脂が低温路面でのグリップ性能を向上させるとともに、液状ポリマーがウェット性能を損なうことなく、雪上性能を高めている。

 最適なコンパウンドを特定するために、ピレリはAIベースの「バーチャル・コンパウンダー」を活用。同ツールは、数千にも及ぶ組み合わせの中から最適な材料配合を選定するためにエンジニアを支援する。

 また、3Dモデリングも重要な役割を果たしており、コンパウンドとトレッドパターンの並行設計を可能にした。このアプローチにより両者の相互作用が最適化され、目標とする性能の達成に貢献している。

 新型「Scorpion All Season SF3」の導入により、ピレリは年間を通じて使用可能な「オールシーズン」ファミリーを拡充し、同タイプのタイヤに対する高まる需要に対応する。サイズは17~21インチまで展開しており、BEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)向けに最適化された技術を採用したモデルには、Electマーキングが付与されている。

 また、タイヤ内部の特殊な吸音材によりタイヤの走行時のノイズを低減するピレリ ノイズ キャンセリング システム(PNCS)も搭載している。