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2025年3月期業績

三ツ星ベルト、国内ベルトは増収減益、海外ベルトは増収増益

決算 2025-05-14

 三ツ星ベルトの2025年3月期(2024年4月~2025年3月)業績は、売上高が905億1,000万円で前期比7.7%増、営業利益が89億2,800万円で同15.1%増、経常利益が91億5,400万円で同4.7%減、純利益が90億6,000万円で同27.6%増だった。

 セグメント別にみると、国内ベルトは、売上高が281億3,800万円で同2.8%増、営業利益が80億4,300万円で同0.1%減。

 自動車部品分野では、新車向け販売は前期並みに推移し、補修市場向けはトラック用の交換需要が旺盛だったため、自動車部品分野全体としては売上高が増加した。産業機械分野では、伝動ベルトは、射出成形機メーカーやロボットメーカーなどの一部ユーザーで生産が増加したため、販売が順調に推移。搬送ベルトは、重量物搬送用のゴムコンベヤベルトの販売が好調を維持し、食品工場向け樹脂コンベヤベルトの販売も増加した。一方、合成樹脂素材は、液晶製造装置用の販売が低調だったが、産業機械分野全体としては売上高が増加した。

 海外ベルトは、売上高が485億9,500万円で同10.6%増、営業利益が32億8,500万円で同54.7%増。

 自動車部品分野では、中国および米国において四輪車向け電動ユニット(EPSなど)駆動用ベルトの販売が好調。また、インドでも電動二輪車向け後輪駆動用ベルトの販売が好調だった。一方、米国では多用途四輪車の生産調整の影響で販売が低調だったが、自動車部品分野全体としては売上高が増加した。産業機械分野では、農用市場は、収穫機械用の補修部品交換需要の拡大と新製品の投入が寄与し、販売が好調。一方、中国でのその他の補修市場向けは、景気低迷による市中在庫の調整の影響を受け販売が低調だったが、産業機械分野全体としては売上高が増加した。

 建設資材は、売上高が81億200万円で同10.9%増、営業利益が7億300万円で同19.4%増。売上高は過去最高だった。

 建築防水向けでは、施工現場の人手不足の影響を受け、売上高が減少。土木遮水向けは、廃棄物処分場などの超大型の工事物件が寄与し、売上高が増加した。また、2023年2月に事業を譲り受けた土木防水向けは、大型公共工事物件の受注増により売上高が増加した。

 エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、電子材料、仕入商品などを含むその他は、売上高が56億7,400万円で同4.9%増、営業利益が2億8,500万円で同35.8%増。

 電子材料分野では、データセンター用の基板加工品の大口受注や半導体向けの導電性ペースト材の国内外での新規顧客開拓により売上高が増加した。

 2026年3月期業績は、売上高890億円で前期比1.7%減、営業利益86億円で同3.7%減、経常利益86億円で同6.1%減、純利益68億円で同24.9%減を見込んでいる。

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